魔法使いからの誘い3
文字数 837文字
思ってたより先生との話に時間を取られちゃった。
急いでイーサたちのところへ向かう。
これからケインズ君たちと練習試合があるんだよね。
チームとしてのまとまりはあっちのが上だけど、私たちだって戦績だけならなかなかのもの。
今のところ判定以外で負けなしなんだよね。
その理由を種明かしすれば簡単で、私たちのチームにはトゥシスがいるから。
トゥシスが護衛してる限り、王であるイーサがやられることはない。本当に一度としてイーサにまで攻撃が届いたことってないんだよね。
だからある意味、私たちのチームの戦績はトゥシス様様だったりする。
各チームの私見はこんな感じ。
ケインズ君たちのチームは連携がすごい。まさに変幻自在でいろいろな攻撃パターンを持っているのが強み。
時にはガードのゲンザール君まで攻撃参加することもあって、本当になにをやってくるか読めないんだよね。
しかも個々の戦闘力も高いから侮れないチームであるのは間違いない。
ヨシリアム君のチームはどっちかというと防御型。チーム全員で王であるヨシリアム君をガッチリ守る戦い方をする。
最後にツグース君のチームは攻撃型。しかも相手を絞って数的有利を作りながら戦いを進めていくから、ある意味で堅実な戦い方って言えるのかも。
今のところ成績面でいけば私たちのチームが一歩リード、その次がケインズ君のチーム。
順当ならこのどちらかのチームが代表になるんじゃないかなって感じ。
訓練場の雰囲気がどことなくいつもと違っている。
なんていうか、とても重くて暗い。
顔を覗き込んでみると血の気を失っている。
なにがあったんだろう?
訓練場にケインズ君たちがうずくまっている。
しかも怪我してるじゃない!?