代表選考戦3
文字数 1,118文字
みんなが口々に慰めてくれる。
仲間の存在ってありがたいね。
でもトゥシスだけは相変わらずだった。
もう慣れっこだからいいけど、慰めの言葉とかあってもよくない?
ツグース君のチームとの試合は私たちの勝利で終わった。
私は短めの剣を持って参加したんだけど中盤で脱落。
でもやられたのは私だけで、まったく危なげのない試合展開だった。
結果報告を私たちがしていると、ツグース君がこちらへやってくる。
差し出されたツグース君の右手を握り返しながらイーサが勇ましいことを言う。
自信に満ち溢れた表情はイーサにとても似合っていた。
私がチームの穴なのは相手もわかっているから、まず私のところへ敵前衛がやってくるんだよね。
それに対して私はなるべく時間を稼ぐことで対抗するんだけど、今回はその時間稼ぎが上手くいった。
たぶん腕輪のおかげで動きがよかったからじゃないかなと思うんだけど。
意外にもトゥシスがそんなことを言う。
びっくりした顔でトゥシスを見ていたら、何故か顔をしかめられた。