授業:ブレイド2
文字数 1,105文字
一人ずつって言うけど生徒って20人もいるんだよ。
先生の体力は大丈夫なのかなぁ。
……なんて私の心配はまったく不要だった。
これで18人目。
これまで先生と手合わせをしたほとんどの人は数合打ち合ったあと、あっさりと追い詰められて降参するか、剣を弾き飛ばされている。
ブレイドユースじゃない人は仕方がないとしても、ユウリーンさんやエイザーン君は私と同じブレイドなのにあっけなくやられていた。
善戦したのはブレイドユースのシンハース君とイーサ、それからブレイドとブロウのツーユースのハージェシカさんぐらいなものだ。
次はトゥシスの番だ。
手には見ただけでわかるほど長い長剣が握られている。
ニシキーン先生が踏み込み、鋭い突きを放つ。
それをトゥシスは横にかわし、すれ違いざまに胴を凪ぎにいく。
先生は体をひねって切っ先をやりすごし、再び鋭い突き。
右に左に放たれるそれをトゥシスはすべてさばいている。
一般的にはそんなのは無駄の極みだと考えられている。
だって属性があればそれだけで強くなれてしまうのがユースなんだから。
ただのナイフでもブレイドユースが持つだけでナイフ+10とかになる現実。
ユースを持たない人では一生をかけてもそんな高みへたどり着けるかもわからない領域。
だというのにブレイドユースではないトゥシスは剣を振り続けていたんだ。
他の武具はダメだってすぐに諦めてしまった私と違って。