対抗戦告知4
文字数 1,177文字
寝る前はイーサに方術の基礎を教えてもらう。
残念ながら今まで一度も成功してない。でもイーサは私を見限らずに付きっ切りで教えてくれる。とても面倒見のいい人だった。
だから一日でも早く方術を使えるようになりたい。イーサに私が方術を使ってるところを見てもらいたい。
いけないいけない。余計なことを考えてた。
今は方術に集中しないと。
椅子の後ろに立ったイーサが両手を私の肩に乗せる。
イーサの体温が手のひらから伝わってきた。
フォーユースで対応力があるイーサ、圧倒的な防御力を誇るトゥシス。
あとは攻撃力があるメンバーさえいれば上級生に勝てるかもしれないのに。
対抗戦はたくさんの人が見に来る。そこで活躍すれば騎士として採用しようと思ってくれるかもしれない。
ましてやイーサはフォーユース。英雄の資質すら持っている。
みんなが期待しているはずだ。この新入生はどんな戦いを見せてくれるのだろうかって。
私ならこんなチャンスを棒に振ることはできない。
なんでもないことのように言う。
でもね、もうそんなに人数は残ってないんだよ?
ハージェシカさんはブレイドとブロウのツーユースだ。彼女なら攻撃役を任せるのに十分な実力があると思う。
ハヤード君はスラストの授業で弓が自慢だって言ってたな。
この二人が攻撃役なら上級生チームを攻略できるかもしれない。
ケインズ君のチームにシンハース君がいて、ヨシリアム君のチームにはユウリーンさんがいる。
あとブレイドで残っているのはエイザーン君と――