代表決定2

文字数 643文字

イーサ、これで私もみんなの力になれるよ! 

絶対に勝って私たちが代表になろうね!

 口元に形だけの笑いを張り付けてイーサが頷いてくれた。

 どうしたんだろう。怖い目をしてる。

ケントール先生。

イーサの剣が先生のお手元にあったことは先方の手違いなのですね?

 その声はさっきケインズ君たちを問い詰めようとした時と同じトーンだった。
ええ、そうよ。

それがどうかして?

 まっすぐにイーサがケントール先生を見つめる――睨んでいる。

……わかりました。

これで次の試合は万全の体制で臨めそうです。ご配慮、感謝いたします。

また不躾な質問をしてしまい申し訳ありませんでした

いいのよ。あたしは生徒みんなが健全であってくれたらそれでね。

大丈夫、ちゃんと落とし前はつけさせるから。今は試合のことだけを考えておきなさいね。

当たり前だけど相手を死なせてしまうのはダメよ。サダーシュちゃんも気を付けるように

そんなことしないですよ
どうかしら。サダーシュちゃんがその剣を使うといつもとんでもないことになるんだもの。

次の試合だってそうならない保証はないでしょう?

 それはそうですけど……。
だからイーサティアちゃんがしっかり面倒を見てあげるのよ。だってあなたがこのチームの王役なのですからね。

参謀のトゥシスちゃんじゃなくて、王であるあなたがすべきことよ。いいかしら?

はい、お任せください
結構。

じゃあね、頑張るのよー♪

 ケントール先生はでっかいお尻をこちらに見せつけながら行ってしまった。

 どうしてフリフリ左右に振るのかなぁ。キモいのに。

ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

サダーシュ=シュラインベース

本作の主人公。ブレイドユースなのだが愛用の使い古しの剣でしかその実力を発揮できないでいる。ただしその剣で戦う時は誰よりも強い。


イーサティア=ニアステリア

王都で困っていたサダーシュを助けてくれた女性。サダーシュと同じく学院に所属する。

ブレイド、ブロウ、スラスト、マジックの4つのユースを持つフォーユース。

トゥシス=アズウェイ

イーサと一緒にいた美男子。サダーシュに対してどこかトゲトゲしい感じがある。

ブロウとガードのダブルを持つ。

カーモリア=アナディール

王立学院の学院長。

ニシキーン=ネオビューズ

学院でブレイドの師範をしている。

央国五剣の一人。

ケントール=フィルマウス

学院でガードの師範をしている。

男子に対して特殊な趣味を持っているもよう。

ジュリウス=リベスパーン

学院でマジックの師範をしている。

方術具の制作者としても著名。

ゴウローン=フラマウンス

学院でブロウの師範をしている。隻眼。

シンゴラス=リースバリー

学院でスラストの師範をしている。

ジンバルク=アプキャッスル

サダーシュたちの担任でありマジックユース。

方術よりも古の神秘である魔法に傾倒している。

ハージェシカ=イーツテリア

学院生徒の一人。女性だがしゃべり方がそっけない。

ブレイドとブロウのダブルユース。

ハヤード=アンウィスト

学院生徒の一人。

スラストのユースで弓を得意とする。

ケインズ=サウスマウンズ

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

マジックのユース。

ゲンザール=スプラウェル

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

ガードのユース。かなり年配。

シンハース=ロンストア

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

ブレイドのユース。

ヘイステイシア=ウィスホール

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

ブロウのユース。


レフターナ=フィルパディ

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

スラストのユース。

汎用男性1

汎用男性2

汎用男性3

汎用女性1


汎用女性2

汎用女性3

モンスター

描写に合わせて適宜ご想像ください。

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色