初めての方術4

エピソード文字数 949文字

クスクスクス……
あいつ、方術の初歩の初歩すらできないのかよ……
田舎者にはちびた剣を振り回すのがお似合いなのさ……

 どうしてだろう。方術印がにじんできた。

 あれ? あれ? あれ?

 おかしいな。早起きしたからかな……。

え、えーとですね、方術の素養がまったくない人もいますからそう落ち込まないでください
お、落ち込んでなんかない、です……ぐすっ

だからですね、大丈夫ですよ。

これから一緒に訓練をしていきましょう! 

きっと君も使えるようになりますから。ねっ。

一発で方術が成功する人の方が少ないんです。サダーシュ君も必ず使えるようになりますよ! 

だからお願いですから泣かないで……

 結局、発光の方術は成功しなかった。

 悔しくて悔しくて、涙をこらえることができなかった。



        ※        ※        ※


いつまでそうやって落ち込んでいるつもりですか?
……別に落ち込んでなんかないもん
 ベッドに潜り込んでるだけだもん。

先日はその剣の腕でクラスのみんなをあっと言わせたどころか、央国五剣に推薦された人とは同じには思えませんよ。

ねえ、サダーシュ。貴方は方術を使いたいんですよね

……うん

 だって方術を使えた方が就職に有利になるって聞いたから。

 いい仕事につけたらお給金がいっぱいもらえて、いい生活ができるようになるんだから。

 私はいい就職――第一志望である騎士になるために方術を使えるようになりたい。

だったら落ち込んでいる暇はないと思いますよ。

確かに先天的に方術が使えない人はいます。亜人種には多いみたいですね。

だからといって簡単に諦められるような軽い気持ちではないのでしょう?

……うん
では方術の練習をしましょう。

わたくしでよければ付き合います

ほんと? 

私も方術を使えるようになる?

それはサダーシュ次第です。

努力をしなければ使えないままなのは間違いありません。

でも練習をすれば使えるようになるかもしれませんよ?

 被っていた布団から頭だけ出す。
じゃあ、やる

ふふ。サダーシュのことですからそう言うと思っていました。

では早速始めましょうか。

わたくしが教えるのですから、中途半端なことは絶対にしませんからね

 今日から寝る前はイーサに方術を教わる時間になった。
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登場人物紹介

サダーシュ=シュラインベース

本作の主人公。ブレイドユースなのだが愛用の使い古しの剣でしかその実力を発揮できないでいる。ただしその剣で戦う時は誰よりも強い。


イーサティア=ニアステリア

王都で困っていたサダーシュを助けてくれた女性。サダーシュと同じく学院に所属する。

ブレイド、ブロウ、スラスト、マジックの4つのユースを持つフォーユース。

トゥシス=アズウェイ

イーサと一緒にいた美男子。サダーシュに対してどこかトゲトゲしい感じがある。

ブロウとガードのダブルを持つ。

カーモリア=アナディール

王立学院の学院長。

ニシキーン=ネオビューズ

学院でブレイドの師範をしている。

央国五剣の一人。

ケントール=フィルマウス

学院でガードの師範をしている。

男子に対して特殊な趣味を持っているもよう。

ジュリウス=リベスパーン

学院でマジックの師範をしている。

方術具の制作者としても著名。

ゴウローン=フラマウンス

学院でブロウの師範をしている。隻眼。

シンゴラス=リースバリー

学院でスラストの師範をしている。

ジンバルク=アプキャッスル

サダーシュたちの担任でありマジックユース。

方術よりも古の神秘である魔法に傾倒している。

ハージェシカ=イーツテリア

学院生徒の一人。女性だがしゃべり方がそっけない。

ブレイドとブロウのダブルユース。

ハヤード=アンウィスト

学院生徒の一人。

スラストのユースで弓を得意とする。

ケインズ=サウスマウンズ

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

マジックのユース。

ゲンザール=スプラウェル

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

ガードのユース。かなり年配。

シンハース=ロンストア

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

ブレイドのユース。

ヘイステイシア=ウィスホール

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

ブロウのユース。


レフターナ=フィルパディ

学院生徒の一人。ロウマインド流の門下生。

スラストのユース。

汎用男性1

汎用男性2

汎用男性3

汎用女性1


汎用女性2

汎用女性3

モンスター

描写に合わせて適宜ご想像ください。

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