トリプルとアーツ2
文字数 1,031文字
目の前に立つ先生が手を差し出した。
ちょっと考えてから握手を求められていると理解して手を握る。
これまでも常に視界を意識した戦い方をしてきたつもりだけど、さっきは今までと明らかに違っていた。
先生の動きも、イーサたちの様子も、訓練場の状況も全部見えていたんだから。
駆け寄ってきたイーサに抱き着かれる。
柔らかい体を抱きとめた。
イーサを抱きながら右足を振り上げると、囲みの輪が一瞬で広がった。
これでみんなも落ち着いてくれるかな。
一歩進みでる影があった。