教師陣1-3
文字数 972文字
ゴウロウンがその時代に生きていれば喜んで志願していただろう。
生来、戦いが好きな男である。片目を失ったのも戦いの中でのことだった。
先ほどワインを水に変えた指輪もその一つだ。小さな指輪には浄水の他にいくつか日常生活で役立つ方術が組み込まれている。
複数の方術を組み込んだ優れた方術具は、膨大な方術の知識と方術印の組み合わせを知っている者にしか作成できない。
ジュリウスはそういった方術具製作者の中でも最上位に位置している。彼の作成した逸品を欲する者は多い。
方術印と魔法の第一人者であるジンバルクと優れた方術具の製作者としても名を馳せるジュリウスは今代でも最高峰の方術師である。
だからこそ彼らは方術が使えないサダーシュのことをわかれないでいる。
アーツとは『武具の体現者』であり、『生きる芸術』である。
彼らはただ一つの武具に愛され、その武具と一体化できると言われている。