授業:スラスト4
文字数 1,012文字
各々が槍を持って一列に並んだ。
前に立つ先生の構えを見て、同じように槍を構える。
背の高いたれ目の男の人は素人の私から見ても他の人とは違っていた。
同じスラストユースのイーサよりも構えがしっかりしているし、当然、私なんかとは比べ物にならない。
ボッて空気が鳴ったよ!?
それでいて構えはまるで動いてないみたいだった。
全然見えなかったけど突く動作をしたんだよね?
槍を構えるハヤード君を見て、先生が満足げに頷いている。
同じ突く属性の武具ってことで応用が利きやすいのかな?
でも私は斬る属性の武具なのに上手に扱えないし……センスの問題って言われたらそれまでだけどさー。
うぅ、そんなに下手なのかなぁ。
……下手くそなんだけどね。
トゥシスが心底呆れたという表情で私を見ている。
うるさいわね!
あんただってスラストじゃないんだからどうせ……。
そう言って笑うイーサの構えを先生が褒めていたことも忘れちゃダメだ。
だってイーサはスラストユースでもあるんだもんね。
ああ、神様っていろいろ不公平だなぁ。