授業:ブレイド4
文字数 1,122文字
私が住んでいた場所の近くにはいろんな種類の魔獣が生息してて、たまに近くまで姿を見せることがあるんだよね。
だからふらりと姿を見せた魔獣を倒すのが私の仕事になっていた。
先生は服についた土を払っている。
隙はない。誘っているわけでもなさそうだった。
顔をあげた先生の射抜くような鋭い視線。
えー、これまでと雰囲気が全然違うんですけど……。
先生の姿が消える。
前じゃない。後ろだ。
振り返って突き出された剣を払う。
また消える。
今度は上からの斬撃を横へ飛んでかわす。
立ち上がったら目の前に先生が立っていた――速い!
――やばい!
ガギィィンという嫌な金属音が響いた。
前に出て剣が振り切れないところで止める。
今のは下がっていたら危なかった。
下手したら死んでたかもしれない攻撃でしたよ!
クァルっていうのは全身が黒毛に覆われた四本足の魔獣で背中から伸びてる触手みたいなのがすっごく厄介であんまり相手にしたくない魔獣の一つだったりする。
ヒュージクァルはその上位種。体格が二回りぐらい大きくてとても強い魔獣だ。
言うに事欠いて狂戦士って!
私、そんな野蛮な女の子じゃないんですけど!
クラスメイトの驚いたような声が耳に入った。
なんかあらぬ誤解をされてる気がする!
先生! さっきの発言は訂正してください!
っていうか、さっき私をバケモノって言った人! あとでひどいからねっ。