セキハの店2
文字数 1,075文字
たくさんの武具が並べられたお店の奥まった場所から声がする。
やがて汚れたエプロンで手を拭きながら小さな子がやってきた。
声変わりもしてないみたいだし、お弟子さんなのかな?
それはトゥシスのガード能力が思っていた以上に高かったからで、私のせいじゃないと思うんだけどなぁ。
店員さんが戻ってくるまでお店の中を見学させてもらう。
壁にはいろいろな武具が並べられていた。
どれも鈍い輝きを放っていて、しかもよく手入れされている。
ここは修理だけじゃなくて武具の製作もしているんだね。中には学院でも見たことがない形の武具もある。
ジンバルク先生が最初に言っていたことを思い出した。
武具以外の道具にもユースのような適正があり、適した道具を使って成した仕事は出来栄えがよくなるっていう。
同じスラストでも弓を得意とするハヤードと槍が得意なレフターナのように得手とする武具は異なる。
ユースであろうがなかろうがそれは同じこと。あんたの愛用の剣なんてその典型だろう。
頼むからこんな基礎の基礎を説明させないでくれ