お節介4
文字数 795文字
困ったわっていう表情でイーサがため息をついている。
美人っていうのはため息も絵になるんだねぇ。うらやましい。
渡しちゃっても大丈夫なのかな。
三人組のお兄さんたちに持っていかれそうだったのがちょっぴり心の奥に引っかかってるんだけど。
私の荷物を持ってトゥシスは先に行ってしまう。
もう、なによ!
しかも中の椅子は固くないの!
トゥシスが御者席に座ると、ゆっくりと馬車が動き出す。
御者席のトゥシスが冷静なツッコミを入れてくれた。
すみませんね、常識がなくって!
イーサの指差す先に、いくつもの尖塔の伸びる立派な建物が見えてきた。
あそこが私の通うことになる場所なんだ!