練習試合4
文字数 1,080文字
次の練習試合を横目に、私たちは車座になって話し合いを始める。
鼻血は止まっているけど鼻の下から口にかけてはまだ汚れているので、とりあえず上着の袖で拭いておく。
こういう気遣いができるイーサってやっぱり女の子だよねぇ。
どこかの冷たい参謀役にも見習ってもらいたいものだわ。
そう言いながらイーサはハンカチも貸してくれる。
ごめんなさい。これからは運動用の装備の時にもハンカチを持ち歩くようにします。
イーサには女の子としてもぜんぜんかなわない。
前線へ意識が向きすぎていて伏兵に気が付くのが遅れた。
あと弓しか持ち込まないのは駄目だな。懐に飛び込まれた時に戦えない。シンゴラス先生の言っていた通りだった。
次までに予備の武具を考えておくが意見があれば言ってくれ。考慮する
硬鞭では攻撃力に欠けていた。だが防御には優れている。
私はブレイドでもあるのでこの長さの武具は扱いやすいが再考の余地があるように思う。特に参謀の防御力を考えれば私も攻撃に特化した方がいいかもしれない。
連携について相談したい
わたくしはもう少し全体の動きへ気を配った方がよさそうです。もちろん参謀であるトゥシスの指示が絶対というのは変わりありませんけれど。
ハヤードへの奇襲はわたくしが把握しておくべきでした。
敵の位置を常に把握し、トゥシスへ報告するようにします
王の護衛については問題なかったと思う。
攻撃役が二人落ちてから相手が下がり、残る一人を落としにかかる展開になっていたらどうすべきかを考えておくべきだと思った。
その場合、俺とお嬢も前へ出て一緒に戦うのもオプションとして考えたい
みんなの視線が私に集まる。
うぅ、肩身狭い……。
反省すべきことの多い毎日を送ってます。
とほほ……。