物見の儀2
文字数 723文字
教室に向かう間、私たちは注目を集めていた。
イーサとトゥシスには羨望の眼差しが向けられている。
フォーユースにツーユースでガードのダブルなんていう超エリートでかつ見目も麗しいとくれば耳目を集めないはずがないわけで。
最後の一人である私には「なんでこんな奴がいるの?」で間違いない。
そりゃ、私はぶちゃいくでぺちゃぱいだけどさ……ユースについてだって学院長から反応が不安定で珍しいって言われちゃうしさ。
グサッ。
どうして人が一番言われたくないことを平気で口にするのよ。
わ、悪かったわね。
学院に通えることに興奮しすぎて資料に目を通してなかっただけなんだからねっ。
べ、別にわざと確認してなかったわけじゃないんだからね!
私に異存があるのよっ。
教室には20人ぐらいが席に座っている。
イーサは顔見知りがいるみたいで、小さく手を振ったり、ちょこんと頭を下げて挨拶なんかをしていた。