『おかしな神社の不思議な巫女たち』(旧題『ぼくが召喚したバーチャルな巫女たち』)
──名前のある登場人物──
・田中匡樹
・迫江莉佳
・石見真奈
・迫孝明
・ロドリゲス
・晴陽
・蛍
・紅蓮羽
・凪
・颯樹
・愛羅
・芽衣
・ゴン
・マル
・ギン
・北辰妙見尊星王(天之御中主神)
・廣島康
・古下
・梅田悠吾
・大森可奈子
・石見徹矢
・嶋末昭利
──人・物・事を共有するその他の作品──
『眠り姫と魔法の花』
『不思議の森の願い池』(Kindle)
『それは空の下 海の上 あるいはぼくらのこの手の中』
ネタを明かすと、ツイッターの誤爆から生まれたこの物語。
詳細は記憶に霞が掛かりつつあるのだけど、何かのアイスクリームがどこだったら買えるか、というような何気ない会話から始まったんだと思う。
そうだよ。「セブン-イレブン」の誤爆で「神社セブン」が生まれたところから話が盛り上がるんだよ。
ああ、そうだった!
何がどうなったら「セブン-イレブン」が「神社セブン」になってしまうのか謎なんだけど、今思い出しても笑ってしまう。
んで、圭さんが「その神社にゃ萌え巫女が7人いるんだろう」と話を混ぜ返したからしっぺ返しを食らったんだ。
……うん。その話の流れで「アイスクリームと7人の巫女」をテーマに何か書くとなり……。
まあでも当初の構想よりはマシなものが出来上がったんじゃない?
ヘタしたら「愛と希望のシャーマン戦士 ジンジャーセブン」が爆誕してたでしょ?
……そうなんだよ。
本当だったらシガナイ中年オヤジが神社で召喚した7人の巫女が力を合わせて、人類をミルクと砂糖と卵漬けにする肥満化トロトロ計画を推し進める悪の組織「iスクリーム」団と戦うはずだったのに。
良かったの? ぼくとしては結構ノリノリで作ろうと意気込んでいたんだけど?
それがどうしてこんなことになってしまったのか。とほほ。
いやいや、そこはだからいつも言ってるじゃん! 最初にちゃんとプロット作れって!
まあそれでも、これが圭さん史上最もライトな小説になったことは間違いないんだけどね(笑)
初稿を掲載したのが「小説家になろう」だったこともあり、「ぼくもライトノベルが書きたいんだい!」と息巻いていたんだね。
お恥ずかしい。
ライトノベルは難しいってことがよくわかったでしょ?
身に沁みてわかりました。もう二度とライトノベルは書きません。
圭さんのことなんて信じてないもん。さて、そんなこんなで完成した初稿を引き継ぎ、第2稿として「エブリスタ」上での完成を見た『おかしな神社の不思議な巫女たち』だけど……。
もともと第2稿はセルバンテスに載せていたこともあり、数奇な運命を辿ったなと思う。(しみじみ
セルバンテス沈没後にLINEノベルに移したら、LINEノベルも沈んだからね。怖い怖い。
常に外的要因に影響されながらの執筆だったことは間違いないよ。初稿でさえそうだった。
あれ?
そういえば、初稿も推敲する余裕がないくらいすんごく完成を急いでいたけど、どうしてだったの?
圭さんもそろそろ、ギンみたいに消してもらった方がいいんじゃないの?
やめて。下手すると北辰の神様が本気でぼくのことを消しかねない勢いなんだから、今。
……消されかねないのはあの世界にいる圭さんの鏡像の方でしょ? この物語では結局登場しなかったけど。
悠吾くんも徹矢さんも、「俺ら意外と働いてるのに、ケイさんだけまるっきり出てこないのズルくないか?」って舞台裏ですんごく文句つけてたの、ぼく知ってるもんね(笑)
いや、だって!
あの人を登場させると確実に収拾つかなくなるんだよ。わかってるでしょ?(汗
それに、おそらく北辰の神はあの人のことが嫌いだろうし、あの人もあの神のやり口は気に入っていないから、同じ空間を共有してしまうとバチバチと火花散らして対決することになりかねないと思うんだ。
下手したら作中「8年前」でぼやかされたアレのようなことが再び起きる時がくるかもしれないんだよね。わかんないけど。
結局アレはアレで、悠吾くんの内的世界を犠牲にして現実の世界が元通りになるわけだし、それのせいで悠吾くんは今でも後遺症を引きずっているのが可哀想だよね。
作中で「悠吾は今は見えない」でぼやかされている、アレね。
さっきから「アレ」「アレ」って、なんだかまどろっこしいな。
で? 第2稿も終盤になって完成を急いだと思うんだけど?
今ね、単純に仕事が忙しいんだよ。六の巫女の真ん中以降、その沼にハマる前にとすごく急いでしまった。申し訳ない。かなり粗っぽい仕上がりになった認識はある。
そして今、予想通り沼にハマってしまったので当面はWEB下での活動が続くことになる。
それでも初稿になかったエピソードを入れたり、全文をごっそり書き直したりと頑張っていたみたいだけど(笑)
仕事が落ち着いたところでまた向き直りたいと思っているよ。
第3稿があるなら、そのあたりのこまごました表現を見直すことになると思う。
それを見越して改正民法の施行後を前提とした記述も入ってはいるんだけど……?(汗
いやいや、あれはダメだよ。
2021年現在の制度に戻すべきだと思うよ。
会計のスキャン帳票関係の鮮度が限界だと思う。初稿を書いた当時は新制度が真新しかったけど、今でさえもう古臭くなりかけているから改稿時にはさらに干からびてしまっているはず。
そうなると、時代の齟齬が起きると思うよ。あとRPAもネタとしてはそろそろ限界だと思う。
……これだから現実社会(現代)を舞台にした作品っていやなんだよ。改稿しているうちに時代が過ぎていく。
一発で文章が決まらない圭さんにとっては、現代作品は永遠の課題になりそうだね(笑)
さて、今回の第2稿だけど、実際のところ何が初稿から変わったのかを話しても?
ストーリーラインに変更はないよ。
基本は、神社で召喚した7人の巫女と一緒にどん底の主人公が自己を成長させていく話。
「Lv.1のスライム」というネタをこれでもか、これでもかと引っ張るの、さすがに田中くんが哀れすぎる……(笑)
ちなみにスライムについては、わかっているとは思うけどドラクエの青い雫を念頭に置いているよ。今やスライムといえばあれを思い浮かべる人が多いはずだから。
まあ、スライムのそもそもについては語りだすと止まらなくなるネタだよね。
うん、実際にはかなり奥の深い世界がスライムには広がっているよ。
というわけで話を元に戻して。
ストーリーラインを変えずに、それなら何を変えたのか、が次の問題なんだけど。
1つには、アイスクリームに意味を与えている。初稿は脈絡なくアイスが登場して、巫女が食ったら終わるだけのただのアイテムだったけど、今回のはそうじゃない。
そういえば、マルでアイスクリームが関連付いたんだね。
そうそう。ちなみに変更点2は、マルが田中家の飼い犬になった。
言われてみたら、初稿で登場するマルは雷獣だった。
狐が今では人間にとって身近な動物ではないというところから、神使に選ばれる動物はハクビシンかアライグマあたりが良いかと思って作られたのが初稿。
そうではなく、「なぜ田中が神の気紛れに翻弄されるのか」という理由付けを厚くしたのが第2稿。
田中が自身の人生をどうにかしていく表のストーリーとは別に、マルの神使化プロジェクトがひっそりと進んでいたという仕掛けになっているんだよ。
そういう意味ではマルのことだけじゃなくて、後半になって浮上する「あの時のあれはそういうことだったのか」が初稿より増えていたかもしれないな。
一見無駄に見える記述も意外や意外、後半でしっかり使い回されていたりするんだけど、気付いてもらえるかは不安ではある(汗
それか、別の作品への伏線として仕込んであるっぽいね。
そうなんだ!
たとえば、今回新たに追加した「高校時代のクリケット」に関するシーンはエリカ側の気持ちを補完する役割の他に、『それは空の下 海の上 あるいはぼくらのこの手の中』と登場人物を重ねているし、ゆくゆくは『おかしな神社』と『それ空』の2つの作品の主人公たちの行動の結果が、『俺と彼女のアイダで幽霊(仮題)』に繋がったりする。
1つ1つは独立した物語だけど、1つの物語は必ず1つ以上の別の物語と関連を持つ。
1つ1つは陳腐な物語だけど、すべての物語が合わさると1つの皐月原的創造世界になる。それが、ぼくが目指しているぼくの物語の世界なんだよね。
圭さんの場合は、舞台が現実世界に近かろうが、まるっきりの異世界であろうが、それらを繋ぐ軸の物語が必ず用意されているからミョウチキリン。
ネットワークの世界みたいなのを物語で表現したいと思っているんだよ。端末が個々の独立した作品で、それらをネットワークが繋げてる。
今はまだスタンドアロンになってしまっている作品もあるけど、死ぬまでには1つにまとめあげたいと思っている。
……それなら、書き続けなきゃいけないし、長生きしなきゃいけなくない?