死神と呼ばれる男 ドスコイ鐘天使
文字数 400文字
登場人物の名前をA、Bとアルファベットで表現した作家というと、確か吉行淳之介がそうではなかったかと朧気ながら記憶しているのですが、この作品ではそれを一歩進んで漢字表記なのですね。
読みながらニヤニヤとしてしまいました。
写真に撮られるとが魂が取られるという往年の迷信に、ラストで「〇〇だったはずじゃないか!」の古典的ホラーエンド。安定感のある作品かと思います。
時代背景が定かではないものの、上官と部下がふたりきりで逃げ惑っている状況であれば通信機器を持ち運ぶのは尾であるのが素直かと思います。大佐からもたらされる「終戦情報」については、やりとりにもうワンクッションあった方が作品として整うと感じます。