池袋レインボー劇場 えりちん
文字数 2,084文字
「ユキ…踊るん好き?」厳格な家庭に育ったユキは、18を迎えた誕生日に家を飛び出した。東京で暮らすセンパイを頼り、辿り着いた先でユキが目にしたのは…。『描かないマンガ家』の作者が描く次なるテーマは、「ストリップ」!!
(「マンガPark」より)
うん。上野のストリップ劇場が摘発されたというニュースが流れた。
(今回は「ググれカス!」とは、言わないのか?)
いや。
犯人はヤス!
ひひひ。あるんだよねえ。場所移動に「ストリップ劇場」が。
そうそう!
んでもってボスたるプレイヤーにはヤスが興奮している声だけがテロップで流れるという理不尽なゲーム仕様。
まったくだ。でも、おあずけされてしまうくらいなら、「ストリップ劇場」なんて最初から登場させてほしくなかったよ!
さてさて、そんなストリップ劇場でデビューすることになった本作の主人公。
母親の死をきっかけに彼女を勘当していた実家に引き取られたものの……。母憎し、父憎しの祖母は彼女に辛く厳しく当たる。
まあ、厳しいのはわかる。老舗の呉服屋だったっけ? 指導は厳しくもなるだろうと思う。
でも、好きなバレエを取り上げたり、体罰までする状況は色々と腑に落ちなかった。なんだかんだとあっても血も繋がっているし、跡取りの孫なわけでもあるのにさ。馬鹿だなあって思ったよ。
ほんと、そうだよね。
逃げられたら元も子もないってのにね。でもまあ、そういう人だから母親も駆け落ち同然で逃げてしまったのかも、ともぼくは思ったよ。それに、少なくとも家出人の届けは警察に出すくらいの心配はして、いるっぽいじゃん?
まあ、あゆむ嬢の鶴の一声にて、家出の事実は握りつぶされてしまうわけだが。
あれはムカつくけど憎みきれない。よくぞやった、というシーンもあるし。
なかなかいい線を突っ走ってるキャラだった。
家出をし、上京し、そしたら頼みの彼氏が浮気をしていた。
ってかむしろ、どうしてこう浮かれた人間ほど「サプライズ」をしたがるんだろう?
ちょうど今読んでいる『アフロ田中』もさ、ワーキングホリデーでオーストラリアに行ってしまった彼女をサプライズ訪問して、彼女が外人とチューしている現場に遭遇しちゃってさ。
サプライズは実際、失敗した時のダメージが通常の3倍くらいあるってことを認識しておくべきだね。
え? ダメージ3倍なんて、どうして知ってるの? 経験あるの?(笑)
でも本当に、サプライズなんて愚の骨頂だよ。世の中は段取りと根回しで円滑に回るように出来上がってるんだから。
あゆむも言っていたけど、電話の一本でもかけて相手に取り繕う隙を与えなかった方にも落ち度はあるよ。
……と、そんなわけで、戻る家もなく、行く宛てもなくなった主人公。
のめりこんでしまう、というわけだね。
そんな中で「性を売り物にする女性は断固拒否」な男性と恋に落ちてしまう、ところが不幸その3?
ずっとケラケラと笑っていられた分、この関係にどうケリをつけてしまうのかと結構心配だった。まあ、杞憂だったわけだけど。
控えめに言って、美しい!
なあ、アソコの部分、どうなってるの? そこがどうしても気になるんだけど!
あゆむほどの踊り手なら、事故でポロリもなさそうだしなあ(笑)