ゆうとりあ 熊谷達也
文字数 3,481文字
いざ、定年。あなたは何を始めます?
熟年世代向けの理想郷“ゆうとりあ”。蕎麦打ちをはじめた佐竹は、妻とともに移住するが……。第2の人生をコミカルに描く傑作長篇
(文藝春秋HPより引用)
え?
これのことじゃないの?
ん?
…………? これなんか、何? え? 何?
ぼくらより若い世代からは「老害」のレッテルを貼られがちの世代だよね。
そして、今後にわたってもぼくらよりたくさんの年金を手にするんじゃないかな、というイメージもある。
そういうところも含めて、ずるいな、とやっぱり思ってしまうかな?
時代が違う。物の価値が違う。考え方が違う。
同じ尺度で測れないものたちが「今」という時代にまるっと収まっているから齟齬が生まれ軋轢になるってことなんだろうな。そんな気はしている。
犬嫌いが背に腹は代えられぬと犬を飼う。そして結果的に親ばかになる。あるあるで好き。
ああでも、その前に引っ越し以前のところも語ってもいい?男の言い分、女の言い分、フィクションではよく聞くケースだけど……。
今やどちらかというと、モノカキ道に迷い込んでもがき苦しむ書き手を遠目で応援している感じになっちゃったよね……。
まあ、こういう挑戦だと対象がどうしても短編、むしろ掌編になってしまうのがもどかしいところなんだよね。
もちろん長編もボチボチと読んではいるけど、まだNOVEL DAYS限定とまでは言い切れなくて。
今年は特にぼくの小説に感想くれた方々へのお礼もしなきゃと思っていて、それがかなりの数たまっていて……長編についてはどうしてもそっちが優先になってしまう。
ここって文芸寄りの作品が多いせいなのか、本当にどんどん寂しくなっていくよね。
実際は適当に選んで読んでも、だいたい面白い作品に当たれる良質のサイトなんだけどさ。
ま、倒れたら倒れたで、仕方ないと諦めるしかない。
だってほら、某サイトも「小説」は残したけど「文芸」は閉じるじゃない? 閉鎖したあのサイトも「ライトノベル」はそこそこ盛況だったのに「ライト文芸」は酷い有様だったしさ。
文芸そのものがWEBで流行らせることが難しい部分があることは紛れもない事実で、書く方に需要はあっても読む方にあるかと言われたら難しい気がするんだよ。
だって、隙間の時間に読めるというのがそもそものWEB小説の醍醐味なんだから。
なんだかんだと今でも文芸なら純文学に特化した星空文庫が最強なんじゃないだろうかと思ってる。って、話が脱線しすぎたね、ごめん(汗
長年住んだ郊外の自宅を売り払って「ゆうとりあ」に引っ越すわけだけど、その自宅を売り払ったで起こる娘の不貞腐れ感が好き。
でもぼくは、彼女の気持ちがわからなくもないんだよ。ぼくの実家も父親の退職を機に新しい家に越しているから。
語らないよ?
あの当時はもう本当にびっくりしたし終わるまで頭が痛かった。
田舎あるあるなんだなーはこれを読みながらしみじみと思ったよ。
だから次は絶対、日本に移住してくれるドイツ人と結婚する!
筋肉が割とぼくの理想に近いんだみんな……。
作中の「こんなはずじゃなかった!」は田舎の近所づきあいのほかにも、自然豊かな環境ならばこその害獣問題もあったよね?
結局は正解がないってことでもあるんだね。
自然と人間、難しい問題だけど、避けても通れないテーマだと思ったよ。
この作品に書いてあることはなかなか興味深かった。
なんかねー。
人生っていいもんだなーってシミジミと思ったよねー。
うんうん。本当にそう。