かげきしょうじょ!! シーズンゼロ 斉木久美子
文字数 1,247文字
100年を超える伝統を持つ「紅華歌劇団」――。その人材を育成する音楽学校に入学したばかりの渡辺さらさは、憧れの「オスカル様」になれるのでしょうか!? 「メロディ」で大好評連載中の華麗なる歌劇音楽学校ライフ幻の前日譚、スタート!
(「マンガPark」より)
最初ね、「かげき」を「過激」に変換したから、タイトルだけ見て一体どんな漫画なのかとドキドキしたんだよね。
人外に言われたくないし!
……ともあれ、「かげき」は漢字にすると「歌劇」だったとさ。ちゃんちゃん。
それしかないじゃん(笑)
これはその宝塚音楽学校、もとい、紅華歌劇音楽学校に入学した少女たちの物語。
『シーズンゼロ』だけを見るとものすごい消化不良になるよね。
どうもこの作品、もともとは集英社の雑誌で連載していたのだけど、雑誌そのものが休刊になったとかで白泉社の方に移転してきたらしいんだ。
そこもそうだけど、自社の別雑誌で連載継続できなかったのか集英社は、という部分にもツッコミ入れたいよ。
アニメ化もするくらいの人気だしね。
ちなみに、この『シーズンゼロ』は集英社時代の連載を再編集したものらしいんだ。
本体の白泉社版『かげきしょうじょ!!』はそれを受けた形で連載が始まるので、どうあってもこの『シーズンゼロ』を読んでおかないことには意味が通じない仕掛けだよ。
しかし、面白いよね。
それと対をなすような奈良っちの感情欠落感にも笑ってしまう。
それを母親が気付かないってのが彼女の可哀そうなところなんだよね……。
本編は伊賀エレナの番外編まで読んだ。
さらさや奈良っちだけじゃなく、みんなみんな背負うもの背負って頑張っているんだなと思うと、誰一人として手を抜くことなく応援したい気持ちになる。
そうやって志半ばで去っていく人もいるんだってことだよね。でも彼女の場合は、紅華歌劇団の外で大女優になっている後日談が用意されている気もするんだ。いや、そうであってほしい。
連載が楽しみな漫画。今後にも注目したい。