セーラー服にお願い! 田中メカ
文字数 1,855文字
松本雛菊は16歳の女子高生。ある日校舎の裏山の神社を半壊させ、ご神体の鏡を体に取り込んでしまう! そのせいで、否応なしに“神様代理”を引き受けるハメに!! ヒトにもなれる狛犬・シシとコマが同居し、雛を護ってくれるというが…!?
(「マンガPark」より)
本題に入る前に、たまたま「なんでも食べようとするペリカン」の写真を見て思い出したアニメの話をしてもいいだろうか。
『Donald Duck - Lighthouse Keeping』というのだが。
ドナルドが主役の短編アニメーションはどれもが笑えて楽しくて昔から好きなのだが、この灯台守の話はことのほか面白いんだ。
ぼくとしてはこの灯台守か、「Donald's Dog Laundry」か、お勧めを挙げるとなるとこの二つになるだろう。
多少の荒っぽさはあるんだけどさ、全身を綺麗にしてくれてパウダーもはたいてくれて、最後には干してくれるんだから、楽だよね。
疲れも一定のレベルを超えると服を脱ぐのさえ、いや、立ち上がるのさえ億劫になってくるからねえ。
そうそう。一日を過ごした体で布団に潜ると、なんというか、目覚めても何かがリセットされずに引きずったままの気もしてね。
うん、汚い。
神様の代行を務めることになってしまった漫画、というと、『神様はじめました』が最初に思い浮かぶ。
主従関係でありながら、ちょっと反目があったりもして、でも最後は惹かれ合ってしまう、なーんてあたりも共通かもしれないね?
『セーラー服にお願い!』も面白かっただろ?
なあ、ほんとこのタイトル、どういうことなんだ?(笑)
人間を、愛しちゃいけないのか……。
いやあ、うちの妙見は自分本位なところが過分にあるし(田中を巻き込んだのは完璧に気紛れだし)、特定の人間を愛しているかと言ったら決してそんなことはない。
広く一般に、概念としての人間を愛しているか、となるとまた別だけどね。
人を愛さない・執着しない、という、この作品で描かれる神様の像に妙見は近いと思うよ。
あれは厳密に神かどうか。
でも、大樹 は永遠じゃない。緩やかに枯れて最後は消滅する運命を背負っているからね。そこが神とは違う。
話を戻すと、愛憎の表裏一体さ、というのもこの作品の神様は表現しているんだよね。
感覚的にも理解できる分野なのでは。
自分の感情に照らし合わせてみても、憎しみ、妬み、怒りといったマイマスの感情の方が自分の心を強く動かしてきたと思う。
そうだねえ。
負けたくない思い、欲しがる気持ち……そういうものは正しく働けば確実にその人にとってプラスになるんだよね。
え? なんでそんな、うまく話をまとめようとしてるの?
えええ?
ぼく的には、九尾と彼女の行く末が気になるが。
『君のコトなど絶対に』もそうだったからなあ(笑)