銀狼ブラッドボーン 原作:艮田竜和 作画:雪山しめじ
文字数 1,691文字
常に先読み、先読みでの課金読みになった。それくらい、面白かった。
特に終盤、壮大な前口上のわりにバトルの結果が「早くね? しょぼくね!」……な、ことも多くてのう(笑)
まあ、グリムが強すぎたのが悪いのだが。
ぼくはね、強いじーさんが出てくる作品に弱いんだよね。
そう。古くは森村誠一の『星の陣』がそれだね。
一人の女性の死をきっかけにじーさんたちが太平洋戦争時代の武器を手にヤクザにケンカ吹っ掛けかける作品なのだが、これがまたじーさんたちの強いこと強いこと。ヤクザってこんなにふがいないもんだっけ? とにやりと笑ってしまう作品。
最低料金で山手線に乗り続けるラストも寂しさも含めて、今でも森村誠一で一番に推したい作品になっている。
かつて吸血鬼と渡り合い滅ぼしたハンス・ヴァーピット(70歳)が主人公。骨のない死体が出る怪奇事件に巻き込まれ、人生最後の火花を散らす。
終始、骨食いのグリムとの対決を続ける作品だったね。
実はどこかで生きているんです、みたいな展開も期待したかったけど、体内にグリムの骨が埋まってしまった以上は、やはり彼の場合は死ぬ以外の結末はなかったんだろうな。
ハンスへの執着心だけで国の中枢に根をはびこらせ、街一つを破壊したんだから大したもんだよ。
ごめん。実はぼくもそこには大いに食いついた。ルシアンじゃん、あいつ、いつの間に他人 様の作品に出張して吸血鬼の王なんかやるようになったんだ?
そのファウストが、もしかしたらラストで一番の肩透かしだったかもしれない。
ハンスを倒すための切り札だったんじゃないの? ミンスタの命を犠牲にして、自分の命を犠牲にしてでも敵を仕留める究極の一手だったんじゃないの?
その理由を非情に徹せなかった、と良いことのように纏めるのはやめいって気分(笑) でも、彼が生きててくれるのは結構嬉しい。
あんの表情! 思い出すたびにニヤニヤしてしまう。
むしろさっさとくっつけな気分だが?(笑)
見守ると言えば秋水の成長だって注目だったろう?
そうなると一気にBL展開だなあ……。
ハンスの後妻になれずに残念だった。
それもハンスが振り回したのあのでっかいハンマー背負ってな?