永久畜産-Wsopedia 

文字数 983文字

永久畜産(英:Eternity Stock raising)とは、外部からほとんど飼料を与えることなく、半永久的に継続できる、画期的畜産技術である。

これはとある牧牛農家が、新たな牛糞の処理法を考案することに始まる。
従来までの処理法の主流は、好気性菌の作用による堆肥化であるが、これには牛糞に大量の空気を送り乾燥させるなど、大変手間のかかる作業であった。

ところがその牧牛農家の近隣のとある養豚業者が、「豚が牛糞を食べると育つだんべぇ」と安易に考え、しかし現実は大変厳しかったのであるが、その業者の粘り強い品種改良の末、ついに牛糞単独で養豚が出来るという、画期的な豚の品種開発に成功する。

そしてその件の養豚業者は、新たな豚糞の処理法の考案を開始するに至る。しかしこれも当時は牛糞同様、堆肥化などが主流であった。
しかしその養豚業者の近隣の、とある養鶏所の社長が、「豚糞ば使うてさいね、鶏ば飼うたら、がばい良かかも知れんばい」と、これまた安易に考え、それからその社長の血の滲むような努力の末、ついに豚糞単独で養鶏の出来る、画期的な鶏の品種開発に成功する。

そして今度は、その件の養鶏所の社長が、鶏糞の処理法を考え始めるのであるが、偶然それぞれの、つまり牧牛農家、養豚場、養鶏所の大将はご近所で、しかも中学校の同窓生だったこともあり、とある同窓会の席で、「鶏糞で牛が育たんじゃろか」などという酔狂な考えが話題になり、それから3人の長年のたゆまぬ努力の末、遂に鶏糞に鶏卵を混合して作った、とある特殊な飼料により飼育できる、画期的な牛の品種開発を成功するに至る。

かくして、一度牧草で満腹にした牛を持ち込むことで、その牛糞で豚が育ち、その豚糞で鶏が育ち、そして鶏糞と鶏卵の混合飼料で牛が育つという、極めて画期的な、閉じたサイクルが完成するに至るのである。

これは牛、豚、鶏の飼育コストの省略、及び環境への影響の軽減に繋がり、22世紀の現在、世界的に広く普及する畜産方となったのもであり、そしていよいよ人類による系外惑星への移住が現実味を帯びてきた現在、宇宙船の中での食料の確保のためにこの技術は極めて有用と考えられ、NASA等でも盛んに研究が行われている。(糞ばっか食ってる牛、豚、鶏? あまり食いたくねえな。そやそや、いっそ人糞で生きていける人間でも…)
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