永久機関壁材;Wsopedia

文字数 893文字

永久機関壁材(英: Perpetual Motion Wall)とは、壁面に入射した、ありとあらゆる波長の電磁波を、ことごとく電気エネルギーに変換することのできる、画期的な壁材であり、22世紀初頭に開発されたものである。

この壁材に電磁波が入射すると、その素材の特殊な分子構造上、結晶格子が激しく振動し、その運動エネルギーは結晶格子内に存在する自由電子に伝えられ、しかもその自由電子は結晶に対してある方向に一斉に加速されるという現象が確認されている。
つまりこうして加速された自由電子の動きこそが、電流の源となる。すなわちこの結晶格子に導線を接続すると電流が流れ、通常はその電流を蓄積するため、特殊な超電導電池に充電される。

この壁材は、22世紀中盤までには飛行予定である、系外惑星を目指す宇宙船の内壁として用いられることを想定して開発されたものである。すなわちその宇宙船の内部のすべての壁にこの壁材を設置するのである。
その理由はこの系外惑星への旅は極めて長い年月を要するからであり、その宇宙船の搭乗者は数世代にわたってこの宇宙船で過ごすことになる。

そのためには地球上の人類の営みの全てを凝縮したような、いうなれば「小地球」ともいうべき世界を構築しなければならないが、その際問題となるのがエネルギー源である。そしてそれを供給するのが、この永久機関壁材なのである。

すなわち、人間が生活する際、人間自身、あるいはさまざまな周囲の機械類は最終的には熱を発生する。この熱は黒体輻射理論により赤外線を発生することになる。したがって宇宙船に搭乗したすべての人間としての営みにより、最終的に発生した熱エネルギーは、ことごとくこの永久機関壁材に吸収され、そしてそれは全て電気に変換される。
すなわちこの宇宙船内においては、理論上外部から一切のエネルギーを得ることなく、半永久的にエネルギーを利用できるのである。

そして宇宙船においての食料問題は、既に前述の永久畜産にて既に解決済みであるがゆえ、系外惑星への旅の全ての技術的問題は、すでに解決されたといえる。へ~、よかったね(^^♪)

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