マインドリワインダー
文字数 1,386文字
ついに完成した。
マインドリワインダー!
ええとこれって、その人の過去の、ある印象的な事象を経験した直後の、あの感動した気持ちを、とある機械に記録し、そしてそれを再生すれば、その経験直後の気持ちにマインドを巻き戻すという機械。
分かりにくいですか?
で、この機械は例によって小型のアンテナにより脳の活動を受信し記録し、再生時は特殊な電磁波を発生し、どうやらそれはその人の後頭部から照射すると最も効果的なのであるが、そうすると後になっても、その感動したマインドに戻るというからくり。
それで俺はその機械の本体をレストランで使う椅子の座面の下に設置し、そのアンテナを、椅子としては高めの背もたれ(これは特注品)のてっぺんに設置。
もちろんアンテナは椅子の装飾品みたいにカモフラージュした。
そして、その椅子に座った人のマインドは、背もたれのてっぺんのアンテナで受信し、記録しておく。
それからずっと後になっても、後頭部に電磁波を照射すれば、その人は、「ある印象的な事象を経験した直後の、あの感動した気持ち」にマインドが巻き戻されるのだ。
まだわかりにくいですか?
そういう訳で、俺はレストランを開業した。だから同様の椅子を多数用意した。
そこは立地の良いビジネス街。昼時ともなれば大勢の人が押し寄せる。
それで、もちろんいろんなメニューを用意。いずれも値段からは考えられないような「超お得メニュー」にした。
だから当然赤字になる。
それで、その「超お得メニュー」を客が食べ終わったら、速攻で皿を片付ける。そして、
「いかがでしたか?」
「いやいや大変美味しかったですよ♪ 感動しました!」
「それはよろしゅうございました。それで、え~、もしよろしければ、このカードにニックネームとお好きな番号をお書きになれば、会員になっていただけ、メニューは半額とさせて頂きます」
「半額? で、会員?」
「あ、でもお好きなニックネームと、お好きな番号をお書きになるだけですので、個人情報の類は一切必要御座いません。ただ次回お出での際は、このカードをテーブルに置いていたたければ、次回からも半額でのサービスとさせて頂きます」
「ああ、そういうことね。じゃいいですよ」
それで客はカードに好きなニックネームと暗証番号を書き込みむ。
「それで、次回からはカードはここに置いて下さいね」
といってテーブルの中央を指さす。客は、
「ここですね」と言って、カードを置いてみる。
「そうです。それじゃ次回からは、この辺りにカードをお置き下さいね。それじゃカードをお持ちになりレジへどうぞ♪」
そして客がカードをもって立ち上がる直前に、椅子の背もたれの隠しボタンの「記録」を押し、椅子に仕込んであるマインドリワインダーで、その瞬間の客のマインドを「記録」する。
そして客はレジへ。
そういう訳で多くの客がまんまと会員となり、テーブルに付くやカードを置く。
それを目ざとく見つけた店員は、椅子の背もたれの隠しボタンを押し、ニックネームと暗証番号を入力。
そして客を特定するとマインドリワインダーの「再生」ボタンを押し、ただちに作動させる。
すると客は、未だ食べていないにもかかわらず、いきなり食べた直後のマインドに巻き戻される訳だから、そうすると、ただちにカードを持って、そそくさとレジへと向かうという寸法だ。
いひひひひ。
マインドリワインダー!
ええとこれって、その人の過去の、ある印象的な事象を経験した直後の、あの感動した気持ちを、とある機械に記録し、そしてそれを再生すれば、その経験直後の気持ちにマインドを巻き戻すという機械。
分かりにくいですか?
で、この機械は例によって小型のアンテナにより脳の活動を受信し記録し、再生時は特殊な電磁波を発生し、どうやらそれはその人の後頭部から照射すると最も効果的なのであるが、そうすると後になっても、その感動したマインドに戻るというからくり。
それで俺はその機械の本体をレストランで使う椅子の座面の下に設置し、そのアンテナを、椅子としては高めの背もたれ(これは特注品)のてっぺんに設置。
もちろんアンテナは椅子の装飾品みたいにカモフラージュした。
そして、その椅子に座った人のマインドは、背もたれのてっぺんのアンテナで受信し、記録しておく。
それからずっと後になっても、後頭部に電磁波を照射すれば、その人は、「ある印象的な事象を経験した直後の、あの感動した気持ち」にマインドが巻き戻されるのだ。
まだわかりにくいですか?
そういう訳で、俺はレストランを開業した。だから同様の椅子を多数用意した。
そこは立地の良いビジネス街。昼時ともなれば大勢の人が押し寄せる。
それで、もちろんいろんなメニューを用意。いずれも値段からは考えられないような「超お得メニュー」にした。
だから当然赤字になる。
それで、その「超お得メニュー」を客が食べ終わったら、速攻で皿を片付ける。そして、
「いかがでしたか?」
「いやいや大変美味しかったですよ♪ 感動しました!」
「それはよろしゅうございました。それで、え~、もしよろしければ、このカードにニックネームとお好きな番号をお書きになれば、会員になっていただけ、メニューは半額とさせて頂きます」
「半額? で、会員?」
「あ、でもお好きなニックネームと、お好きな番号をお書きになるだけですので、個人情報の類は一切必要御座いません。ただ次回お出での際は、このカードをテーブルに置いていたたければ、次回からも半額でのサービスとさせて頂きます」
「ああ、そういうことね。じゃいいですよ」
それで客はカードに好きなニックネームと暗証番号を書き込みむ。
「それで、次回からはカードはここに置いて下さいね」
といってテーブルの中央を指さす。客は、
「ここですね」と言って、カードを置いてみる。
「そうです。それじゃ次回からは、この辺りにカードをお置き下さいね。それじゃカードをお持ちになりレジへどうぞ♪」
そして客がカードをもって立ち上がる直前に、椅子の背もたれの隠しボタンの「記録」を押し、椅子に仕込んであるマインドリワインダーで、その瞬間の客のマインドを「記録」する。
そして客はレジへ。
そういう訳で多くの客がまんまと会員となり、テーブルに付くやカードを置く。
それを目ざとく見つけた店員は、椅子の背もたれの隠しボタンを押し、ニックネームと暗証番号を入力。
そして客を特定するとマインドリワインダーの「再生」ボタンを押し、ただちに作動させる。
すると客は、未だ食べていないにもかかわらず、いきなり食べた直後のマインドに巻き戻される訳だから、そうすると、ただちにカードを持って、そそくさとレジへと向かうという寸法だ。
いひひひひ。