時の装置2

文字数 7,704文字

前半からの続き

 実は老人と彼は、家を「交換」したとはいっても、きちんと登記した訳ではなかった。「お約束」として交換していただけだったのだ。だからまだ彼の所有だった。
 それはともかく、それからしばらくして、彼のボロ家は借金のかたに差し押さえられた。
 だけど老人は、その家を安いけれど賃貸で借りるということで話が付いた。
 そもそも買い手はおろか、借り手も絶望的だったが故、債権者にとっては「渡りに船」のような話だったらしい。まあそれはいい。
 それから彼は、借金について老人にいろいろと相談した。
〈さもなければわしは今頃、豪邸に住んでおったじゃろうて。はははははは…〉などと、彼を突き放したかのごとく言いはしたが、実際、老人は彼にいろいろとアドバイスをしてくれたのだ。
「あ~、そもそもお前さんが競馬を始めたきっかけは何じゃ?」
「職場の上司に連れられて、いきなり万馬券が当たって、で、それ以来…」
「まあ、絵に描いたような話じゃな。それじゃまずその上司に相談するのじゃ。ともあれ洗いざらい話すことじゃ。借金の返済についてはいろいろ専門家もおる。借金や金利なども軽減できる筈じゃ。過払い金なぞというものもある」
「過払い金?」
「まあよい。ともかくいろんな人に相談し、知恵を授けてもらえ。自己破産が可能ならそれも良いが、ギャンブルだと難しかろう。じゃが、任意整理とかなら出来る筈じゃし」
「任意整理?」
「まあよい。いろいろあるのじゃ」
「いろいろ?」
「ともあれいろんな人に相談し、最善手を打つ。そしてギャンブルは金輪際やめると誓うことじゃな。とりわけ、借金を抱えてしまうような、お前さんの場合はな」
「はぁ…」
「あ~、ところで、あ~、実を言うと、わしは、時の装置で昭和の時代からこの時代へやって来たのじゃ」
「え~、そうだったのですか」
「実は…、実はわしもギャンブルで大変な借金を抱えてしもうてのう。そしたら胡散臭い若造に『時の装置はいらんか』と、声を掛けられたのじゃ。そしてもちろんわしも、未来の情報を元に、ギャンブルで勝とうとした。つまりお前さんと全く同じことをした訳じゃ。はっはっは。じゃが勝てんかった」
「やっぱりね」
「それから若造は、未来というものの実態を教えてくれた。つまり時の装置では、ギャンブルには勝てんのじゃ。それで絶望しておったら、その若造は借金の返済法についていろいろとアドバイスしてくれたのじゃ。それでわしは数年かけて返済出来た。そしてきれいな身になったわしは心機一転するために、この未来へ来たのじゃ。それにしてもここは豊かな良い時代じゃな。そしてわしは今、病院で掃除夫をやり、貯金もし、堅実に生きておる。それでじゃ。お前さんが借金返済出来た暁には、わしのように未来で心機一転するもよかろう。ところで教えておくが、未来へ行っても、それは未来の一例に過ぎんと、わしは前にお前さんに言ったわけじゃが、それでもし、そこが戦争中とか、とんでもない世界じゃったら速攻で現在へ戻ればいい。時の装置のホームキーを押せば速攻で元に時代へ戻れる。それからタイムトリップをやり直し、ユートピアのような世界じゃったら、そこで暮らせばいい」
「ユートピアで暮らす?」
「そうじゃ。それで、あ~、もしかしてこれは、この時の装置特有の現象かも知れんのじゃが、遠い未来へ行けば、いやいや、あるいは遠い過去でも良いのかも知れんが、遠いタイムトリップをやると、ギャンブルをしたいという気が薄れるのじゃ。不思議じゃがのう。本当を言うと、そのためにわしは、時の装置をお前さんに勧めたのじゃ」
「ギャンブルをしたいという気が薄れるから?」
「そうじゃ」
「そうだったんだ…」
「じゃから、そうすれば、借金をするようなギャンブルは、もはややらんで済むようになるやもしれぬぞ」

 ともあれ、それから老人のアドバイスに従い、必死こいて数年で借金を返済した彼は、心機一転、未来へ行くことにした。
 まあ50年後にしよう。きりがいいし…、と安直に考え、そして老人に習った要領でカチャカチャと時の装置を50年後にセット。そしてエンターキーを押した。
 一瞬、いやいや、何たって50年後だ。結構な時間、ペットサークルの周囲は宇宙空間のようになり、そこは満天の星空で、彼はそれにしばし見とれていた。
 そして良く見ると星が動いていた。
 いやいやそんな訳ない。実際は自分が宇宙空間を物凄い速度で移動しているのだろう。彼は直感的にそう考えた。
 彼が子供のころに見た図鑑か何かに、相対性理論のようなことが載っていて、宇宙を高速度で旅をすると、宇宙船の中と地球とで、時の流れが違ってくるとかなんとか書いてあるのを、そのとき彼は思い出したのだ。だとすると、今、この大型犬用のペットサークルは、高速度で移動している「宇宙船」になっているのだろうか…
 彼がぼんやりとそんな夢のあることを考えている間に、50年のタイムトリップが済んだらしく、忽然と宇宙は消え、ところが周りは荒涼たる荒れ地だった。
 それからキーンという鋭い音がして、見上げると何かの飛行物体が光りながら飛んでいて、そしてそれは遥か彼方に落下し、ものすごい光が見え、そしてキノコ雲…
(やばい!)
 そう思った彼は急いで時の装置のホームキーを押した。このキーを押すと、とりあえず元の時代へ戻れるのだ。
 老人はこんな感じのことを言っていた。
 つまり、未来へ行っても、それは未来の一例に過ぎない。それでもしそこが戦争中とか、とんでもない世界だったら速攻で現在へ戻ればいい。時の装置のホームキーを押せば速攻で元に時代へ戻れる。それからタイムトリップをやり直し、ユートピアのような世界だたらそこで暮らせばいいと。
 それで彼は、老人の言っていたようにホームキーを押したのだ。考えてみるとこれはとても便利な機能だ。いちいちごちゃごちゃ「設定」とかやらなくてもいいし。
 そしてともあれ、ええと、どうやら50年後、人類はおろかにも、豪快に核戦争をおっぱじめていたのだろう。
 それで、彼がホームキーを押すとまた宇宙になり、だけど良く見てみると、宇宙の星たちは、さっきとは逆の方角に動いているように見えた。
 確かに時の装置で「宇宙船化」された大型犬用のペットサークルは、宇宙空間をさっきとは逆方向に進んでいるんだろうなと、彼は妙に納得した。
 そしてしばらくして、再びボロアパートの一室。それから彼は再び50年後へセットしてタイムトリップをやり直した。
 すると再び宇宙になったのだけど、星の動きを見ると、今度はその「宇宙船ペットサークル号」は、全然違う方角へ進んでいるような気がした。
 でもまあいいやと、彼は気楽に考えた。未来は一つじゃないとおじいさんは言っていたし。だから今度は核戦争なんかやっていない、平和な未来へ向かっているのだ!
 彼はそう前向きに考えたが、もし仮にそこがまたやばい所だったら、速攻でホームキーを押すつもりだった。
 それで彼は、時の装置の、そのホームキーに指をあてがい、到着を待った。

 しばらくして、それで到着したら元のボロアパートだった。いやいや何故かボロではない。何故か新築だった。新しい畳の匂いがしたし、壁紙だって新品同様に綺麗なのが貼ってある。
 でもアパート自体は新築なのだけど、ボロアパート同様、いかにも安っぽい造りで、しかも家具が一つもない。要するに新築で、まだ誰も入居していないという感じだったのだ。
 それから彼はペットサークルを出て、部屋の中をうろうろと見回したが、相変わらず同じ四畳半一間。
 とにかくあの老人が住んでいた、そして今は自分が住んでいる、あのボロアパートと全く同じ作り。ただひたすら「新築」だっただけ。
 それで彼はひらめいた。
(もしかして、時の装置が誤作動して過去へ来ちゃったのでは? つまりこのアパートが建った直後の過去へ…)
 それから彼はアパートの出口から裸足で外へ出た。だって靴もないし。
 ところで考えてみると、50年もタイムトリップするのだから、アパートの出口に靴が「無事」に置いてあろう筈がない。未来へ行くのだったら、既にぼろぼろになっているだろうし、もしかして誤作動で過去へ来たのなら、まだ靴は置いてないわけだ。
 だからタイムトリップに際し、靴はペットサークル内に置いておくべきだったのだ。
 まあそういうことはどうでもいいけれど、それで仕方なく彼は、外を裸足でぺたぺた歩きながら辺りを見てみると、やっぱり「入居者募集」という看板が立っていた。
 そしてどうやらアパートにはすでに何軒かの入居者もいて、たまたま彼のたどり着いた部屋は、まだ空き部屋だったみたい。
 だけどこのままじゃ彼は「不法侵入」ということになってしまう。少しだけ持っているお金だって、ここで通用するか分からないし。どうしよう…
 それで彼は途方に暮れたが、すると近くでどどどどどというハツリの音が聞こえた。どうやら道路工事か何かをやっているようだ。
 それで裸足のままそこへ行ってみて、現場監督らしい人に豪快に「ここで働かせて下さい!」というと、「そりゃ助かる。人手不足で困ってっていたんだ」とご機嫌に言って、速攻で雇ってくれた。
 それに住所も名前もろくに訊かれなかった。日雇いらしいが随分アバウトに雇用されたものだと彼は思ったが、まあその方が彼にとっては都合がいいし。
 そして現場監督は裸足の彼を見て気を利かし、親切にも新品の地下足袋と、そして軍手と軍足も貸してくれた。
 その現場監督は、見るからに気さくでいい人だったし、だから彼は、(きっとここはいい時代だ)と直感した。
 ところで彼は平凡なサラリーマンだったけれど、元いた会社は一応、建設機材関係だったこともあり、営業職とはいえ、彼はあの、どどどどどというハツリハンマーも結構上手に使うことは出来たのだ。
 それゆえ「ここで働かせて下さい!」と申し出た訳だけど。
 だから彼はその工事現場でも、一応「即戦力」となり、現場監督にもとても気に入られ、それから一日汗水たらして働き、夕方仕事が終わると速攻で茶封筒に入った日当を渡してくれ、そして現場監督には「明日もよろしく頼むな」と言われた。

 それから彼は早速茶封筒の中からお金を取り出すと、伊藤博文の千円札がたったの2枚だった。一日こんなに汗水たらして働いて、日当がたったの2000円!
 彼は唖然としたけれど、2000円あれば夕食くらいは食えると思い、それから貸してもらった地下足袋を履いたまま、コンビニを探したがそんなものは全くなく、すると近くに定食屋があったのでそこへ入った。
 そして壁に貼ってある値段表を見てぶったまげた。高いのではない。豪快に安いのだ!
 ボリュームたっぷり。お任せ夕定食150円
 うどん50円
 ラーメン80円
 とんかつ定食200円、とかいろいろ。
 ちなみに、それとなく「チン」という音を立てる、全アナログ式のレジの辺りを見てみると、1円、5円、10円、50円、100円硬貨は同じだったので、彼が財布を見てひいふうみいと数えると、小銭は千円近くあり、つまり日当と合計で全財産3000円近くになる。
 もちろん21世紀の紙幣は使えないけれど。
 それで彼は150円の夕定食に、豪勢に120円の生ビールを注文した。
 ちなみに店には白黒テレビがあり、巨人阪神戦をやっていて、江夏が投げ、王、長嶋が打っていた。それからコマーシャルになると、ロータリーの車の宣伝とか、大阪万博まであと何日、とかやっていたし、何たって店にあった新聞を見ると、日付は1970年になっていたのだ。
 本当なら彼は2070年へ行くつもりだったけれど、やっぱり時の装置が誤作動して過去へ来たみたい。つまり1970年へ!
(でもまあいいか。物価も安いし)
 彼は前向きにそう考え、その夜は「不法侵入」でボロアパート、いやいや、新築のアパートへ忍び込み、ちゃっかりと共同の風呂にも入り、部屋ではペットサークルの中で寝た。

 それからさらに三日ほど工事現場で働き、有り金は5000円ほどになり、その日は日曜で仕事は休み。それで朝適当に起きて外へ出ると、アパートの管理人らしき人がいた。
 それで彼は白々しく、「あの…、このアパートに住みたいのですけどお家賃は?」と訊くと、家賃は電気代込み月6000円だという。
 それで彼が、「今、有り金は5000円しかないんですけど…」と言うと、「だったら月末でいいですよ。今月分は日割りですね」と言い、それから、「でも中途半端だから計算もめんどくさいし、だからいいですわ。来月の末から6000円いただきましょうか」とか、めちゃくちゃアバウトな契約になった。それに住所は訊かれないし。一応名前だけは訊かれたけれど。
 ともあれ、そんなアバウトな時代だったのだ。
 だけどこんなにアバウトなのも、「未来の一例の」のように、「過去の一例」だったのかも知れないけれど。
 それと、そもそも彼の戸籍はどうなるのかと思うのだけど、実はこの時の装置は案外物凄くて、彼が未来からやって来ると同時に、過去の歴史が書き換えられていて、彼はその時代に「住んでいる」ということになっているようだったし、住民票も取れたし、健康保険にも入っているようだった。
 ともあれ豪快に歴史が書き換えられていたのだ。そのメカニズムは不明だけど、それ以上そのことを考えるのはやめることにする。一応SFだし。

 そういう訳で、彼は「不法侵入」ではなく、晴れてその四畳半一間のアパートの住人となったのだ。
 そして翌日の月曜からは再び道路工事の仕事。
 それからはハツリハンマーだけではなく、手押しのエンジン式のロードローラーを操作したり、測量の箱尺を持ったり、スコップやつるはしで地面を掘ったり、はたまた交通整理をやったり、いろいろやった。
 そして現場監督には、「お前さん器用だし、仕事覚えるのも早くて助かるわ」と褒められ、結構いい気分だった。
 それから夕方には伊藤博文の千円札が2枚もらえる。結構な重労働だったけれど気持ち良く働けたし、それに彼は、仕事にも随分慣れてきた。
 それから彼は、食事は例の定食屋で済ませ、最低限の衣類とか布団なんかを買い、それからは食費その他一日600円ほどで済んだので、家賃を払っても月2万円は貯金が出来た。ともかくお金がどんどん貯まっていったのだ。
 貯まったお金は、工事現場で掘ったときにたまたま見付けた壺に入れていたけれど、気まぐれに骨董屋へ持って行き鑑定してもらうと、骨董屋の親父は「これは江戸時代の壺で、とても珍しいから5000円で買おう」とか言い出し、また貯金が増えた。
 その増えた貯金は、工事現場で拾った別の壺に入れることにした。だけどそれがまた骨董屋で高く売れたりして…
 とにかくそうやって彼は工事現場で必死に働き、どんどん貯金が増え、そして貯金が増えることが、いつしか彼にとっては至福の喜びとなっていた。
 それに外食ではお金が勿体ないとさえ考え始め、ゴミ捨て場でまだ使えそうな電熱器と炊飯器とフライパンと鍋を拾って来て、それから近くの商店街で米肉魚野采等の食材を買い、自炊を始めた。だからお脳のためにいい食事もできた。
 そしてこれで、食費も大幅に節約できた。それにアパートの家賃は電気代込みだったからなおさらだ。それから白黒テレビも拾って来て修理し、見事に映るようになった。
 彼は高度成長期の昭和の豊かな時代に、それなりに豊かに、少なくとも心豊かに暮らし始めたのだ。
 考えてみると、かつて彼は競馬で簡単に5万10万と馬券を買い、それがあっという間に消えたりしていた。
 だけど今は1日必死で働いて2000円を稼ぎ、生活費を除けばそれで1日500円1000円と貯金が貯まる。時代が違うから貨幣価値も全然違うし、だから彼はその500円1000円というお金がとても大切に思えていたのだ。
 そんな大切なお金を、どうして湯水のようにギャンブルなんかに…
 ところで彼は、時の装置の誤作動で偶然この時代へ来て、「裸一貫ほぼ無一文」からここで生活を始めて、「生きる」ことに必死だった。だから競馬どころではなく、そして倹約して貯金をするという新しい「趣味」も見付けた彼は、あれほど好きだった競馬に全く興味が…、いやいやそうでもなかった。
 それからしばらくして、彼は時々競馬に行くようになったのだ。
 だけど倹約が趣味と化していた彼は、馬券は1日100円と厳重に決めていた。そして、「馬が走るのを見て楽しむ」ことに徹するようにした。それはかつて、いやいや、未来において、あの老人に忠告されていた、というか、勧められていた考えだ。
 大金を賭けていた頃には、勝った負けただけが興味の対象だった。馬そのものをちっとも見ていなかった。そもそも馬なんかどうでもよかった。馬と騎手の「色」だけが問題だった。何色が勝つか、それだけが重要だったのだ。
 だけど馬が走るのを見て、走っている姿が美しい。そして騎手との息の合った走り、レースの駆け引きの面白さ。そういう世界が、わずかばかりの入場料と馬券を買うだけで楽しめる。
 そういう価値観に気付いた彼は、それから競馬場でいろんな馬を間近に見て、この仔は将来性があるのではという馬に、応援の意味を込めて100円だけ賭ける、いや、カンパするような気持ちが芽生えたのである。
 つまり彼は、ギャンブル依存の時には考えもしなかった、そんな新しい価値観で、競馬を存分に楽しむことが出来るようになったのである。
 すなわちこのような彼の心境の変化は、老人の言っていた、あの時の装置によるタイムトリップの効果だったのかも知れない。
 もちろん彼はそれからもせっせと働き、倹約した生活も続け、時々競馬で小銭を使い、純粋に走る馬を見て楽しみ、だけど道楽はその程度だから、もちろん貯金も増え続けた。
 ああ、それから彼は現場監督にも気に入られ、その会社の社員にしてもらった。
 つまり、いつしか彼は、あの老人に言われたように堅実に、質素に、そして心豊かに、その1970年代を生きていたのである。

 そんなある日、彼は競馬場で見覚えのある老人を見付けた。
 そうだ。あの老人だ!
 その老人はとても落ち込んでいる様子だった。それで彼は老人の後を追った。
 それから老人は競馬場を出てぼとぼと歩き続け、ふらふらと街をさまよった。
 踏切で電車を見て、ビル街でビルを見上げ…
 それから老人はうらぶれた公園の、腐れかけたベンチに、一人ぽつんと座っていた。
 最悪の心持のようだった。
 だけどその日、空だけは当てつけがましいような快晴だった
 そして彼には、その老人の置かれた状況が一目で分かった。
 大変な借金を抱え、一発逆転を狙い、最後の勝負と大穴に全財産を賭けて、負けて、そして多分オケラ…
 それから彼は、その老人に声をかけた。
「もしもしおじいさん。ええと、時の装置、いりませんか?」


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