異世界転生ショップ
文字数 1,240文字
猫も杓子も異世界転生異世界転生と騒がしい。
しかもあれはファンタジーだったりゲームの世界だったり、とにかく実現不可能なことを書いておる。
まあ小説の中にファンタジーを書こうが、実現不可能なことを書こうが、それは作者の勝手で、読者の勝手でもある。
しか~し!
おれは科学的に実現可能な「異世界転生」なるものを思いつき、長年研究をし、ついにそれが実現し、ここに「異世界転生ショップ」なるものの開業にこぎつけたのだ。
で、その肝となるのが「夢枕」という装置だ。
夢枕を使った物語は、このショートショートですでに何作品か載せている。
だがここで、かいつまんでその夢枕という装置についてご説明したいと思う。
おれは長年脳科学を思い切り研究し、いろんな装置を使って脳の働きを徹底的に研究・解明してきた。
もちろん「夢」という現象も完全に解明した。
夢という現象は、レム睡眠という睡眠中、脳が記憶にアクセスし、その記憶が「上映」されるような現象だ。
何というか、たとえばその人の人生のさまざまなシーンがDVDのように、その人の記憶領野(大脳皮質の各部分)に貯蔵されていて、それが引き出されるのだ。
で、詳しいことは企業秘密ゆえ述べることは出来ないが、その際、脳の海馬という部分が重要な働きをする。
海馬はいうなればDVDプレーヤーみたいなものかも知れない。
そしてその信号が前頭葉に送られ、あたかも現実に体験しているかの如き状態となる。
で、おれが開発した夢枕は、それから発する特殊な電磁波をその海馬その他に照射することより、その脳内の夢のプロセスにを自在にコントロールできるのだ。
つまり、自由自在に思うがままの夢を「演出」できるのだ。
しかも夢というのは、時間を超越したものなのである。
どういうことかというと、たったの一秒ほどの時間で小一時間ほどの長さに感じる夢を見ることだってできる。
それどころか、この夢枕で制御された夢では、外部から客観的に見れば数分という時間で、その人の一生といえる時間継続する夢を見ることさえ可能なのだ。(前のストーリーで話したね)
なぜそんなことが可能か?
だからおれが夢枕をそういう風に作ったから。
どうやって?
いやいや、それは企業秘密だってば!
ともあれ、お客さんにはショップの一角にある簡易ベッドで夢枕を使い、数分間眠ってもらう。
するとお客さんは夢を見る。
その夢は、お客さんにとっては一生の長さ続く。
どんな夢を見るのかって?
それはこちらにもいろいろとデータがあり、つまりご希望の「人生」そのものを体験していただけるのだ。
有名なスポーツ選手の一生もよし。IT企業を興し、サクセスストーリーを経験するもよし。
とにかく何でもござれの夢、いうなればそれは一つの「人生」を経験できるのだ。
これすなわち、異世界転生そのものではないか!
どうです?
現在開店キャンペーン中で、一夢1万円のご奉仕中という、夢のような話です。
どうぞお越しください♪
しかもあれはファンタジーだったりゲームの世界だったり、とにかく実現不可能なことを書いておる。
まあ小説の中にファンタジーを書こうが、実現不可能なことを書こうが、それは作者の勝手で、読者の勝手でもある。
しか~し!
おれは科学的に実現可能な「異世界転生」なるものを思いつき、長年研究をし、ついにそれが実現し、ここに「異世界転生ショップ」なるものの開業にこぎつけたのだ。
で、その肝となるのが「夢枕」という装置だ。
夢枕を使った物語は、このショートショートですでに何作品か載せている。
だがここで、かいつまんでその夢枕という装置についてご説明したいと思う。
おれは長年脳科学を思い切り研究し、いろんな装置を使って脳の働きを徹底的に研究・解明してきた。
もちろん「夢」という現象も完全に解明した。
夢という現象は、レム睡眠という睡眠中、脳が記憶にアクセスし、その記憶が「上映」されるような現象だ。
何というか、たとえばその人の人生のさまざまなシーンがDVDのように、その人の記憶領野(大脳皮質の各部分)に貯蔵されていて、それが引き出されるのだ。
で、詳しいことは企業秘密ゆえ述べることは出来ないが、その際、脳の海馬という部分が重要な働きをする。
海馬はいうなればDVDプレーヤーみたいなものかも知れない。
そしてその信号が前頭葉に送られ、あたかも現実に体験しているかの如き状態となる。
で、おれが開発した夢枕は、それから発する特殊な電磁波をその海馬その他に照射することより、その脳内の夢のプロセスにを自在にコントロールできるのだ。
つまり、自由自在に思うがままの夢を「演出」できるのだ。
しかも夢というのは、時間を超越したものなのである。
どういうことかというと、たったの一秒ほどの時間で小一時間ほどの長さに感じる夢を見ることだってできる。
それどころか、この夢枕で制御された夢では、外部から客観的に見れば数分という時間で、その人の一生といえる時間継続する夢を見ることさえ可能なのだ。(前のストーリーで話したね)
なぜそんなことが可能か?
だからおれが夢枕をそういう風に作ったから。
どうやって?
いやいや、それは企業秘密だってば!
ともあれ、お客さんにはショップの一角にある簡易ベッドで夢枕を使い、数分間眠ってもらう。
するとお客さんは夢を見る。
その夢は、お客さんにとっては一生の長さ続く。
どんな夢を見るのかって?
それはこちらにもいろいろとデータがあり、つまりご希望の「人生」そのものを体験していただけるのだ。
有名なスポーツ選手の一生もよし。IT企業を興し、サクセスストーリーを経験するもよし。
とにかく何でもござれの夢、いうなればそれは一つの「人生」を経験できるのだ。
これすなわち、異世界転生そのものではないか!
どうです?
現在開店キャンペーン中で、一夢1万円のご奉仕中という、夢のような話です。
どうぞお越しください♪