第66話 ダミー観客と家で観戦 エッセー

文字数 775文字

 テレビを通して選手の戦いを見る。一瞬にして相手を投げ飛ばす。東京オリンピックの柔道で阿部詩選手が優勝した時、座り込み畳を叩いて大声で泣いた。そして表彰台で金メダルを貰い満面の笑顔を見せた。スポーツはルールを決め、格闘する技を競う。私達は試合の行方見て楽しみ、手を叩き喜ぶ。厳しい練習を積み重ねても、五輪で優勝するのは稀有なことだと思う。
コロナ禍で五輪を開催するのは「感染者に対する配慮が足りない」と新聞は批判し中止を要請する。私はこの厳しい環境の中、五輪を開催するのは素晴らしいことだと思う。
世界中が感染し、死者や重症者もでる。がワクチンも作られた。日本人は外国と違い、真面目な人が多く、コロナを他国よりは抑えている。無観客の中、テレビでは見事にゲームが開催され進行し、各国の代表選手が日頃練習した競技を披露する。若人の祭典である。
施設も完備し、選手や関係者の対応もきちんと整備され進行している。テレビ観戦しか経験ない私には、観客がダミーであれオリンピックに変わりなく、日本選手を応援する。
日本も自国開催の利で獲得メダルも多く、笑顔、笑顔のオンパレードである。
多様性と調和の象徴で大坂なおみ選手が聖火台に火をともした。テニスは2回戦で敗れ辛いインタビューにも答えた。「イベントは緊張したが嬉しかった。試合は、自分の思うように出来なかった」と一筋の涙を流した。
メダルに届かない選手がほとんどである。参加することに意義があると言いながら、メダルを取りたい為、厳しい練習を何年も積んできたはずだ。五輪へ出場したという実績だけでも、生涯の自分への勲章になると思う。
外国のアスリートたちも「日本政府と日本国民に、コロナ禍の中、五輪を開催してくれたことに感謝します」と述べていた。悪環境の中、細心の注意を払い、開催を実行されたことは賞賛されるべきことだと思う。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み