山茶花

文字数 171文字

山茶花(さざんか)の　首(くび)を落(お)として　春(はる)や来(き)ぬ

＜解説＞

　暦(こよみ)の上では春になりましたが、まだまだ寒い日が続いています。

　そんなおり、庭先のサザンカを見やると、あれ、すっかりと花が落ちている。

　春が近づいているのはうれしいことですが、それによって失われるものもある。

　おそらく一事(いちじ)が万事(ばんじ)でしょう。

　サザンカの木をぼんやりと眺(なが)めながら、そんな思索(しさく)に耽(ふけ)っていました。

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