消防車

文字数 279文字

消防車(しょうぼうしゃ) 野焼(のや)きか (こころ)火事(かじ)なのか

<解説>

 わたしの田舎(いなか)では、秋になるともっぱら「野焼(のや)き」がおこなわれます。

 野焼きとは稲刈(いねか)りのあとに残った(いな)ワラを集めて火をつけるというものですが、現行の消防法では本来、禁止されている行為です。

 そこは田舎だからというか、堂々とやっている農家さんも少なくないのですね。

 意外にもというか、野焼きで火事になるケースはまれなのです。

 乾燥(かんそう)した原っぱが自然発火するほうが、むしろ多い気がします。

 精神状態が落ちているときに消防車のサイレンを聞くと、火事がでているのは野焼きか、あるいは俺の心なのかと、たわけたことを考えてしまいます。
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