あと何回

文字数 420文字

だまこ(なべ) ()むババぼやく なんぼしま

<解説>

 祖母の誕生日に「だまこ鍋」をいただきました。

 秋田で「鍋」というと「きりたんぽ鍋」が知られていますが、わたしの土地では「だまこ鍋」がポピュラーです。

 「だまこ」とは「玉(ダマ)」がなまったものだと思いますが、()いたお米を手のひらサイズの球形にこねて作られるものです。

 「きりたんぽ」とは形が違うというだけなのですね。

 秋田弁ではたいてい名詞に「っこ」とつけるので、「玉っこ」が「だまこ」となったのでしょう(※諸説あると思います)

 そして「なんぼしま」とは「あと何回」的なニュアンスがある言葉で、祖母が毎年の誕生日、だまこ鍋を食べるたびに「あどなんぼしまけるもんだって」=「あと何回食えるもんなんだか」とぼやくのです。

 そう言いつづけてかれこれ10年は経っているはずなんですけれど(汗)

 まあ、おめでたいことなのでかまわないのですが、年齢を重ねるごとにどこか狡猾(こうかつ)になりつつあるわが祖母なのでした。
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