第103話 そんな事ってある(1)
文字数 514文字
一台しかないオートバイを夫と次男がよく取り合いをした。
ある日曜日の朝。
期末試験も終わり、川北の友達とどこかへ行く約束をしていたらしい次男。
この日のオートバイの取り合いは夫に軍配があがった。二男は負けて不貞腐れて
いたが、近くの県営住宅の横の草の中に2カ月も放置してあるスクーターのことを
ふと思い出したようだ。
いつもならコーヒーを飲んだらすぐ帰る夫が昼を過ぎても帰っってこない。
もう待てないと二男は家を出た。夕方近くなって夫は帰ってきた。
何事もなかったように夫と長男と3人で夕餉をとった。そのごろ夫は
晩酌をしなくなっていた。というより出来なくなっていたのだろう。
私は1人焼酎の水割りを飲んでいた。
電話が鳴った。北島警察署からである。
二男を窃盗の容疑で署に補導しているから保護者は直ぐ来るようにと言うのである。
私は飲酒しているので長男の運転で駆けつけた。
大橋を県営住宅の横の草むらで見つけたスクーターで北上していた次男。
そのすぐ後を2カ月前にスクーターの盗難にあった男性が北進し、目の前をゆく自分の
スクーターを見つけた。丁度折よく橋の北詰には派出所がある。次男は派出所へ
引っ張り込まれ、そのまま北島警察署へ連行されていた。
ある日曜日の朝。
期末試験も終わり、川北の友達とどこかへ行く約束をしていたらしい次男。
この日のオートバイの取り合いは夫に軍配があがった。二男は負けて不貞腐れて
いたが、近くの県営住宅の横の草の中に2カ月も放置してあるスクーターのことを
ふと思い出したようだ。
いつもならコーヒーを飲んだらすぐ帰る夫が昼を過ぎても帰っってこない。
もう待てないと二男は家を出た。夕方近くなって夫は帰ってきた。
何事もなかったように夫と長男と3人で夕餉をとった。そのごろ夫は
晩酌をしなくなっていた。というより出来なくなっていたのだろう。
私は1人焼酎の水割りを飲んでいた。
電話が鳴った。北島警察署からである。
二男を窃盗の容疑で署に補導しているから保護者は直ぐ来るようにと言うのである。
私は飲酒しているので長男の運転で駆けつけた。
大橋を県営住宅の横の草むらで見つけたスクーターで北上していた次男。
そのすぐ後を2カ月前にスクーターの盗難にあった男性が北進し、目の前をゆく自分の
スクーターを見つけた。丁度折よく橋の北詰には派出所がある。次男は派出所へ
引っ張り込まれ、そのまま北島警察署へ連行されていた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)
(ログインが必要です)