第3話 野球少年は

文字数 276文字

 ブイオロンとそろばん、お習字を
習っていた子は三年生になると変身。
野球少年になった。
今に、長島監督が見出して迎えにくるからと
小さい胸は裂けそうだった。
支度金は、みんな母ちゃんにあげる。
そしたらそんなに働かなくても楽ちんだ。
ゆえあって野球をやめた。
ボクシングに進路変更した。父がさせた。
アマチュアでは西日本一の呼び名の高い
道場を建てた。オープン戦で敗退した。
初戦の相手が強過ぎたのだ。あの時勝っていたら?
人の運命なんて一寸先もわからない。
練習に来ていた隣町の子が成人してチャンピオンになった。
大学選手権を取った男子も輩出した。

道場は、今倉庫になっている。
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