第48話 落としたキーホルダー

文字数 764文字

 外出着というほどのものでないが、みな脱ぎはらった。
太陽は端を回っているのだ。家の中まで陽は射し込んでいる。
太陽を背に受けて、コートにポケットをつけ終わった。

 お天気はいいし、不要不急ではないが、何日も一人で家に籠っ
ていると、心身の回転が鈍くなる。美味しいものでも食べよう。
 二部式の着物もコートも自分で更生した再生品を着て駅前の
ホテルの温泉に向かった。着いてみるとキーホルダーがない。
マンションからバス停へ100メートル歩いてバスに乗った
だけだ。この再生品どこにもポケットが付いていないのだ。

 折角入店したのだからと、温泉に浸ったがキーホルダーが気になって
ゆっくりできない。ランチの気分になれず、そわそわと駅前のバス停へ
行った。
導かれるように案内所の窓口へ。10時30分の市バスに乗ったけど、
落とし物、届いていないですか?。期待はしていなかったから軽く聞いた。
「これですか」
「それ、それです」いろいろ質問されたが私のだと納得してくれて
サインしてキーホルダーは手元に戻った。

 紛失したのはこれで2回目だ。前はどうしてなくしたのか思い出せない。
が、手元にある。このキーホルダーだ。こういうことが重なると、自信も
何もない、ドキドキするばかりだ「歳は取りたくないものよ」しみじみ思う。

 玄関でキーをかけたらすぐその手でポケットに入れる習慣にしていたのだが
ポケットがついていなかったのだ。それならすぐカバンに入れればよいではないか。
分かっちゃいるけど、手に握ったままバスに乗って座席で落としたということ。
だから、急いでポケッをつけ、反省を込めて今、駄文を打っている。
 どこも探さず、まず案内所へ行ったこと。出来すぎていると思わない。
 守護神さんが、私を守って教えてくれたの。不思議です。
 感謝、感激です。以後よく気をつけます。1/28日


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