第118話 関東大震災

文字数 648文字

 トドッ。という、ものすごい地響と共に東京の何十万の家は一度に振動した。
屋根瓦がくずれる、ガラスが飛ぶ、傾く家もずいぶん多かった。
市民が慌てふためいているなかを、元帥はおごそかに赤坂離宮へと急いだ。

 冒頭は3〜四年の頃、学んだ東京大震災の様子であった。
今も脳裏に鮮やかに文章が残っているくらいだからの強烈な印象を受けたのか?
文面が子供の琴線に触れたのかのかもしれない。
 あれから百年という報道を聞いてええっ、あれは私の10歳の頃だったの?
いいえ、違うわ私は、その十年後に生まれたんだから。
 とにかく大昔、東京に震災があり、その中を乃木希典は天皇のもとに駆けつけた。
ということが第一議であったのか。地震が主題であったのか覚えていない。
身を捨てて神である天皇を守ることを言いたかったのなら修身の時間。
地震を伝えかったのなら国語の時間だったのだろう。
 
 乃木希典の苦悩の人生は西南戦争に始まるという。
 軍旗を敵軍に奪われたのであった。乃木伝には悶々の日が綴られている。

 203高知で二人の息子を失った。
旅順開城では中心人物になり、子供なりに好感の持てる軍人であった。

 明治天皇崩御の後、妻とともに自決して果てている。
 軍国少女は日本軍人の魂をここに見て、感激していた。
 
 戦争は二度としてはならない。戦争を美化してはならない。
戦争の悲哀を知る日本人は年々、少なくなつてゆく。
 我々、戦時下に生き、生き残ったものは、戦争の哀れを語る責任がある。
 着地点が震災から離脱したが、命の尊さをしろう。語り継ごう。








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