記憶消去5

キコ、、、

さっきから、うわ言で「キコ」って言ってる。

きっと、思い出さなきゃいけない人なんだね。

しかも、思い出そうとして交通事故で死にそうになって、、、

バカなネタイヲ君。

草葉菜子、異空間に閉じ込めた永遠を司る能力をネタイヲに再度、移植する。

触媒はボクがするけど、ボクはネタイヲが記憶を取り戻したとしても、ネタイヲ達の世界に戻ることができないし、みんなをそっちに留めることもできない。

これで、ネタイヲとはさよならだ。

分かりました。

ネタイヲさんは、キコを失った悲しみを背負ったまま生きなきゃいけないかもしれません。

ノコが悲しみを背負うほうが、よっぽど、ツライ。

ノコさん、、、ボクは、電気少女の電キコといいます。

あなたは、どこから？？

ボクには特殊能力があります。

それを使って、ネタイヲ君の命を取り戻したいと思います。

たった一度だけ、ボクとネタイヲ君のキスを許して下さい。

そして、もしも、それでボクの記憶が戻ったとしても、もう二度と会えないことを伝えて下さい。

キコさん、、、

好きだよ、ネタイヲ、、、

《懸命なキス》

《ここは、どこだろう？ああ、あそこに光が見える。誰かがいる？キコ。そうか、こんな近くにいたんだ。電気少女だから電キコ。オレが名付けたんだっけ。オレの体は、なまりのように重くて、なかなかキコの近くに行けないなぁ、、、キコ、待ってろ。オレはそこまで行ってやる》

《キコさんの目から涙、、、ネタイヲ君のほおに落ちてく、、、》

キコさんが消えてく、、、

《でも、ネタイヲ君の手に力が入ってく！》

ノコ、、、オレ、思い出したんだ。

オレが忘れちゃいけない人の名前。

電気少女だから電キコ、、、笑ちゃうだろ？