それでこそ男、『満』!
文字数 915文字
えた。
真っすぐにその女子中学生を見つめながら。
「おっ、お帰り、『ニーナ』。
強くなったんだね!」
『満』からそのひと言を聞いた
『満』を
表情は、見る見るうちに笑顔に変わって
いった。
(この子、笑うととっても
『満』君、この子のこと、絶対好きに
なるわ。
それに『満』君の伯母さんにそっくり。
超美人!
【神様からの贈り物】だと感じたのは、
この子のことだったんだ。。。)
二人を見ていた『輝羽』はそう思った。
すると、その女子中学生は、『満』を笑顔
で見つめながら、
「ただいま、『アレン』!」
そう言ったかと思うと、
『満』に抱きついた。
女子中学生に抱きつかれた
は、後ろに倒れないようにぐっとこらえるの
で精一杯のようだった。
そして、その『満』は。。。と言えば
てっきり恥ずかしくて戸惑っているのかと
思いきや。。。
喜んでた!
『満』は、なぜか叔母の命日に花を買うの
が嫌だった。
自分の部屋の整理ダンスの上に、叔母の
写真を飾っていた『満』。
『満』は、毎年命日ではなく、叔母の
誕生日にずっと薔薇の花を供えていたのだ。
実は、偶然にも今日は、その叔母の生まれ
変わりであるこの少女の十五歳の誕生日でも
あった。
『満』が、ローズピンクの薔薇の花束を
ブーケにしてもらったのも、その薔薇の花が
十五本しかなかったのもすべて『ローマ』が
仕組んだこと。
さすがは乙女心を知り抜いている
『白いバラの花の男神』である。
「うわ~。 このブーケ。
ローズピンクの薔薇の花。
『アレン』。
私がこの花が大好きだったこと、ずっと
覚えていてくれたのね。」
「へへへ。。。うん。。。」
「もしかして私へのプレゼント?
今日は私の誕生日なの。
うれし~。
『アレン』、ありがとう。
私の
十五本だわ。。。」
結婚相手は自分で決めるなんて言っていた
のに。
『満』は、もはや『ニーナ』、いや。。。
この少女、つまり大学付属中学三年バラ組
の『
めでたし、めでたし。
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