山ネコなりのお礼
文字数 682文字
時々山小屋を離れてどこかに行っては山で
えた
『ビリー』が最初にくわえてきたもの。
それはモグラだった。
目を見開き、さも得意げに『マニュエル』
の足元にモグラを口から落とす。
「うわっ。」
びっくりする『マニュエル』。
『ビリー』は、そんな『マニュエル』を
見上げ、まるで「
そう言っているようだった。
「『ビリー』。
君は、いつもこういうものを食べているの
かい?
申し訳ないが、私には食べられない。
君が食べるといい。」
『マニュエル』にそう言われ、『ビリー』
は残念そうな表情を見せた。
「きっと私のために食べる物を探して、
持ってきてくれたんだろ?
ありがとう。
でもいくら何でもモグラは無理だ。」
(モグラはきっとご主人様のお気に召さな
いものなのだ。)
『マニュエル』の顔を見つめながら、
『ビリー』はそう悟ったようだった。
そこで翌日、『ビリー』は別の
えて来た。
今度の獲物は野ネズミだった。
(今度こそは。。。
ご主人様に
『ビリー』は、そう胸を張っているよう
だった。
ところが。
『マニュエル』の反応はと言えば、
「うわっ。 今度は野ネズミか!」
喜ぶどころか、びっくりして
『マニュエル』を見て、
(ご主人様は、この野ネズミもお気に召さ
ないらしい。
はて。。。どうしたものか。。。)
そう思ってがっかりしている『ビリー』に、
「『ビリー』。
一度一緒に食べる物を探しに行こう。
んだ。」
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