『マニュエル』という人
文字数 583文字
『アレン』が汝を救ったのは、汝が過去、
神父であった時、無実の罪を着せられた
『アレン』を最後まで信じ、
に
『アレン』はその時の汝に対する感謝の
想いを抱き続け、汝らは同じ世に生まれ、
そして再び出逢った。
汝が『アレン』を救ったからこそ、救われ
た命なのだ。
汝は本当に素晴らしい魂を持つ存在。
我すらも、汝の持つその魂を、この上なく
うらやましく思うぞ。
そして、
『アレン』に無実の罪を着せたのは、
『サタン』、お前だっ。
いったいお前という
で、
その罪を犯した真の犯人であるお前のこと
さえ、神父だった『マニュエル』は救ってく
れたではないか。
『サタン』。
完全にお前の負けだ。
もはやいかなる存在であろうとも
『マニュエル』の、その美しき魂を
はできん。
お前は、『マニュエル』の救いの手を振り
払い、悪の道へ進んだ。
命の恩人『マニュエル』に感謝こそすれ、
それは『デスティニイ』の『サタン』に
対する最後通告とも言える言葉だった。
一番触れられたくなかった過去を導光に
かれ、『デスティニイ』に激しい口調で
された『サタン』は、とうとういたたまれな
くなり、けっして語ることのなかった自らの
本心を、ついに
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