その人こそ、逢いたかった『アレン』
文字数 884文字
紹介したいのはこの人。」
『輝羽』の隣りに立っている男性を
『マニュエル』が視た瞬間。
間仕切りに止まっていた『マニュエル』
は、その男性の周りを飛びながらぐるぐると
回り始めた。
「導光さま、『アレン』です。
やっと、やっと
五百年ぶりに『アレン』に再会できた
『マニュエル』。
はしゃぐ『マニュエル』の一つしかない
片目は、やっと『アレン』に逢えた
からキラキラと輝いていた。
ずっと
には赤みが差し、しばらくじっと『アレン』
を見つめる輝くその片目からは、感激のあま
り、次第に
った。
「『アレン』。。。 『アレン』。。。
『アレン』。。。」
涙をボロボロと流しながら『アレン』の名
を叫び続ける『マニュエル』。
その『マニュエル』が、『アレン』だと叫
んでいる人。
『輝羽』が連れて来たその男性の名は、
『
『輝羽』と同じ
大学生で、
学部も『輝羽』と同じ国際文化学部の
同級生。
実は、『輝羽』には、だいぶ前からいつも
ニッコリ
る『赤いバラの花の女神 マリア』の姿が
視えていた。
最初は、『輝羽』もその姿が視えていても気
にしないようにしていたのだが。
ある日、その『マリア』に話しかけられた
のだと言う。
「お父さん。
すでに、事情はすべて『マリア』から聞い
ているの。
実はもう、
のよ。」
「『輝羽』ちゃんのお父さんですね。
はじめまして。
『
この間、話はすべて聞きました。
初めは、何を言われているのかまったく訳
がわからなくて。
でも『輝羽』ちゃんに、
「「あなたのそばには、いつも絶世の美女が
いるわ。
『赤いバラの花の女神 マリア』。
その《女神》は、あなたのことが本当に
好きなのよ。」」
と言われた時、ハッとしたんです。
実は今日は僕の誕生日なんですが。
昨日。。。誕生日の前日に。。。
父から、ある遺言を手渡されたんです。」
「遺言?」
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