もうひとつの裁き
文字数 624文字
『サタン』の存在で
光は、再び本来の光の色を取り戻し、辺りに
は
「『デスティニイ』。
汝の使命は終わった。
今までご苦労であった。
今回の件、汝の処罰は追って
言い渡す。
天界に戻り、その
それは、今回の事件を未然に防ぐことが
できなかった『デスティニイ』に対する
『ゴッド』のもうひとつの裁きの声だった。
口を
厳しい口調。
導光の部屋の中は、しばらくの間、沈黙に
支配されていた。
その『ゴッド』に対し、決意したように
『デスティニイ』は、最後の懇願をした。
「『ゴッド』様。
この『デスティニイ』、すでにいかなる
も受ける覚悟はできております。
しかしながら、もし許されるのであれば
このままこの場で『マニュエル』の願いが
叶う瞬間に立ち会わせてはいただけないでし
ょうか?」
『ゴッド』は、しばらくの間、何も語らな
かった。
そして。。。
「本来ならば、けっして許されぬこと。
だが、悪魔『サタン』をここまで追い詰め
ることができたことに免じて、今回は特別に
許可しよう。」
『ゴッド』は、突き放すような冷たい口調
ながらも、『デスティニイ』にこの場に残る
ことを許可したのである。
「あっ、ありがとうございます。
『ゴッド』様。」
そう言うと『デスティニイ』は、再び
づき、両手の長い指先をからめ、『ゴッド』
に礼を述べた。
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