再び救われた命
文字数 601文字
『マニュエル』は、山ネコに襲われるのを
待った。
ところが、当の山ネコは、いっこうに
『マニュエル』を襲ってこない。
(変だ。 いったいどうしたんだ。)
そして、『マニュエル』が、恐る恐る目を
開けると。。。
目の前に山ネコの姿がない。
ゆっくり辺りを見回してみると。。。
なんと山ネコは、部屋の奥の壁際に
横たわっていたのだった。
血を流している。
「あっ。。。」
『マニュエル』は気づいた。
山ネコは、『マニュエル』が
刺していたナイフで右の前足に深い傷を負っ
たようだった。
(いったいこの山ネコは、私を襲おうとし
たのか。。。
それとも私を救おうとしたのか。。。)
山ネコは、『マニュエル』をしばらく
じっと見つめていた。
目を細めながら。
そして、震えながら
自分を見つめている『マニュエル』の手に優
しく
「私のナイフで
君は。。。もしかして君は。。。
死のうとした私を助けてくれたのか?」
山ネコは、自らの前足で『マニュエル』
からナイフを振り払おうとした時。
ナイフの
まったのだった。
山ネコは、『マニュエル』を見つめ、傷を
負っている前足で『マニュエル』の
ようとした。
それはまるで。。。
母親が『マニュエル』を
るかのようだった。
そして山ネコは、そのまま意識を失った。
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