別れの時
文字数 1,111文字
天界に参りましょう。
最後に、
そう『ゴッド』が『マニュエル』に
声をかけた。
「はい。『ゴッド』様。
ありがとうございました。」
『ゴッド』にそう答えると、
『マニュエル』は、『満』の肩から離れ、
『満』の目の前で『満』を真っすぐに
見つめた。
そして、
「『アレン』。
あなたの幸せをずっと願っています。
いつの日か、また逢えるその日まで。
さようなら。」
そう言って、羽を精一杯羽ばたかせ、
『満』に別れを告げた。
その『マニュエル』の言葉を『輝羽』から
聞いた『満』は、
「『マニュエル』。
僕のためにありがとう。
君のことはずっと忘れない。
またいつか逢おう。
父親として君のこと待ってるから。。。」
涙を浮かべながら『マニュエル』にそう
別れを告げた。
最後まで『マニュエル』を見護っていた
『デスティニイ』も喜んでいるようだった。
「導光殿。 世話になった。
そなたのお陰で、『マニュエル』も
『マニュエル』の家族も、そして『アレン』
もみな救われた。
感謝する。
さすがの山ネコ『ビリー』も『アレン』
には
《神》でさえも人の心を動かすことは
今回のことで、我はつくづくそれを
感じた。
縁があればまた逢うこともあろう。
さらばだ。」
「お役に立てて光栄です。
『デスティニイ』様。
あなたの、『マニュエル』を想う
お気持ち。
私の心に深く染みました。
どうぞいつまでもお元気で。」
『デスティニイ』の言葉に、導光は、
感謝の意を述べた。
「『ローマ』、そして『マリア』。
そなたたちもご苦労さまでした。
今回の、そなたたちの活躍も目を見張る
ものがありましたよ。
ありがとう。 深く感謝いたします。
ところで『マリア』。
『ローマ』とはいつ結婚するのですか?
あなた方が結ばれたら、さぞかし美しい子
が生まれるのでしょうね。
楽しみにしています。
式には私も招待してください。
喜んで出席いたします。」
「『ゴッド』様。
感謝などと。。。
もったいないお言葉です。
これでやっと私の想いを果たすことが
できました。
『アレン』の幸せをいつまでも願い、
これからも『赤いバラの花の女神』として
その使命を果たしていきます。」
「『ゴッド』様。
今回、『ゴッド』様のお役に立てて、
私、『白いバラの花の男神 ローマ』は
たいへん光栄でした。
薔薇の花を愛してくれる人々が幸せになる
その瞬間に立ち会えることほど私が幸せに
感じることはありません。
私は今回いろいろなことを経験させて
いただきました。
人間の素晴らしさというものを改めて
実感したのです。」
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