叔母の遺言(八)
文字数 355文字
もうすぐ。。。
『満』君が五歳の誕生日を迎える。
あなたが五歳になる時、私はあなたとお別
れしなければなりません。
もっとあなたのそばで、あなたの成長する
姿を見ていたい。
でもそれは叶いません。
あなたに一刻も早く逢いたいという私の
わがままに、私は多くの人々を巻き込んでし
まいました。
許してください。
『満』君。
十五年後。
あなたが二十歳になった時。
私は再びあなたの目の前に現れます。
その時。。。
私はあなたに合言葉を言いますね。
それが私、『ニーナ』だとすぐにわかる
ように。。。
「泣き虫『ニーナ』、弱虫『ニーナ』は
卒業したの。
『ニーナ』は強くなったの。
久しぶり、『アレン』!」
そしたら、必ずこう言ってね。
「お帰り、『ニーナ』。
強くなったんだね。」って。
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