浄化の瞬間、そして別れ
文字数 632文字
【
『マニュエル』に贈った
球体に変わっていった。
それは、三羽の鳥たちが、《
果たした
背負い続けた後悔の念。
罪の重さに
すべてが浄化され、ついに清められた人間
の魂として
三羽の鳥たちの
よって
天へと
その時、導光は、一瞬その三体の魂の中に
かつての『マニュエル』の家族の姿を視た。
三人の家族は、互いにその体をぎゅっと
抱き寄せ合い、喜びの涙にあふれていた。
「『マニュエル』。
さようなら。
どうか。。。今度こそ幸せになって
ほしい。。。」
そして、家族は、天へと昇って行く瞬間に
『マニュエル』に向かってそう呼び掛けたの
であった。
(かつて『マニュエル』の家族であった
あなたたち≪浄魂鳥≫も、いつの日か、
再び人間としてこの世に生を受ける時。
今度はけっして愛する
その
続け、必ずや
るような人生を送ることだろう。
五百年もの長い間、後悔し続け、罪滅ぼし
のために幸福を
やって来た≪浄魂鳥≫たち。
あなたたちにも、これから幸せになるべき
機会が、きっと与えられることを心から
願うよ。。。)
天に昇って行くかつての『マニュエル』の
家族を見つめながら、導光は、心の中でそう
彼らに語りかけていた。
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