許されざる家族
文字数 355文字
かつての『マニュエル』の家族とやら。
本人が拒否している以上、
【
できない。
お前たち三羽の鳥たちが、≪浄魂鳥≫
として存在できるのは今日この日まで。
手渡すことができずとも、そのまま消えて
いかねばならぬ。
『ローマ』よ。
せっかくここまで三羽の鳥たちを連れて
来てくれたのに申し訳ないが、元の場所へ
連れ帰ってほしい。」
「はい。承知いたしました。
『ゴッド』様。」
そう返事をすると、『ローマ』は嫌がる
三羽の鳥たちを両手で取り上げ、箱に戻した。
そして、その箱を抱えてその場を去ろうと
した。
その時。
導光は、『満』の目をまっすぐに見た。
『満』もその導光の目をそらさず、導光の目
をまっすぐに見た。
二人は、互いにじっと見つめ合い、そして
ゆっくりとうなずいた。
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