いざ、出発
文字数 529文字
明け方、『マニュエル』は、少し辺りが明
るくなるのを待った。
そして、贈り物と手紙の入った
い、村へ向かった。
『アレン』の家までは、山の
ほどの道のり。
山を下り、森を抜け、何とか
いた。
雨上がりのせいか、辺りには霧が立ち込め
ている。
霧で視界が
確認すると『マニュエル』は足早に歩いた。
明るくなってきたとはいえ、足元はまだ
暗く、村に続く道は、霧のせいでよく見えな
かった。
(この霧なら
兵士に見つかりにくいはずだ。
私にとっては逆に好都合。
もうすぐ『アレン』の家にたどり着ける。
もうすぐだ。)
歩いてきた道を右に入ると、道沿いに向か
い合うようにあちらとこちらに何軒かの家が
あり、少しその家々から離れた場所に
『アレン』の家がある。
『マニュエル』はこの道を通らず、家々の裏
から『アレン』の家へ向かった。
そして、なんとか無事に『アレン』の家に
たどり着くことができた。
「ふぅ。。。」
(ここに掛けて、戻ろう。)
裏手に回り、想いの
宝石箱と手紙の入った布袋を背中から降ろ
し、裏口のドアノブにつるし掛けようとした
その時。
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