叔母の遺言(二)
文字数 481文字
もう少しでやって来るというある日。
『アレン』は、昔、近所に住んでいた
『マニュエル』のことを話してくれたのです。
私も一緒に遊んだことがあるので、
『マニュエル』のことはよく覚えていました。
話を聞いた私はびっくりしました。
資産家の養子になった。。。
そう聞いていたのに。
まさか敵国に売られてしまったなんて。
そう真剣な表情で語る『アレン』を、私は
黙って見つめていました。
『アレン』は、
「誰にも言わないでほしい。
君だから本当のことを打ち明けたんだ。」
そう言っていました。
そして、事情があって村にやって来た
『マニュエル』を助けたいとも言っていたの
です。
もうすぐ私たちの結婚式。
『アレン』は、その時には『マニュエル』
が、ハートの形の宝石箱をプレゼントしてくれ
るんだと
『満』君。
あなたの手元にあるその宝石箱。
それこそが、『マニュエル』が『アレン』
と私のために心を込めて作ってくれた宝石箱
なんです。
ところが、結婚式を前日に控えた日。
(ログインが必要です)