生きる希望
文字数 333文字
その山道をしばらく登っていくと、山小屋
があるんだ。
僕が山で仕事をするために建てた山小屋。
そこに住むといい。
そこに山小屋があるということは、誰も
知らない。
今日はもう遅いから、隣りの部屋で休むと
いいよ。
僕の仕事場なんだ。
狭くて悪いけど。」
『マニュエル』は、『アレン』の優しさに
ただただ涙した。
犯してしまった罪は、もはや
できない。
それはわかっていた。
死ぬのも怖くはなかった。
救いだったのは、自分のことを本当に理解
してくれる人間がいてくれたこと。
『マニュエル』は、『アレン』に心から
感謝した。
そして、『マニュエル』が隣りの部屋に
向かって歩いて行こうとした時。
トン トン。
家の入口のドアを
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