ある《神》から託されたもの
文字数 825文字
この二人のやり取りを視ていた『輝羽』が
二人に声をかけた。
「あっ、これは失礼いたしました。
この家の方ですか?」
「はい。」
「昇龍 導光さまは。。。?」
「私の父ですが。」
「あっ、導光さまは、あなたのお父さま
だったのですね。」
「はい。 昇龍 導光は私ですが。」
騒ぎを聞きつけて、今度は導光が玄関まで
やって来た。
「これは、これは。。。
あなたが昇龍 導光さま。
初めまして。
『白いバラの花の
実は、ある《神》の
これをお届けするようにと。」
『ローマ』はそう言うと、導光にキラキラ
と輝く箱を差し出した。
「これは?」
「開けてみて下さい。」
導光が箱の
は、三羽の鳥が入っていた。
(
もしかして。。。
まさか≪浄魂鳥≫。。。?
口ばしのない鳥、片足がない鳥、
そして。。。羽のない鳥。
何という悲し
色
なのかまったくわからない。)
「今、この家には、片目のない鳥がいるは
ずです。
この三羽の鳥たちは、かつてその鳥の家族
だった者たち。」
「この三羽の鳥たちが、片目の≪浄魂鳥≫
『マニュエル』のかつての家族だったという
のですか?」
「そうです。
そして、もうすぐこちらに、その《神》が
お見えになります。
それまでこの鳥たちを預かってほしいとの
ことです。」
「わかりました。
とにかく中にお入りください。」
『ローマ』は、さも得意げにチラッと
『マリア』を横目で見ると、ニコっと
笑いながら、導光の家に入って行った。
部屋に通された『ローマ』は、『満』に
気づくと、いきなり『満』のそばに近寄り、
グルッと『満』の周りを回っては不思議そうな
顔をした。
そして、『満』の顔に自分の顔を近づけ、
じろじろと『満』を見つめると、
「この男の子。。。
誰かに似てるんだよな~。」
と
(ログインが必要です)