『マニュエル』の叫び
文字数 816文字
『マニュエル』にとっては心臓が止まるほどの
そして、その愛らしい片目からは、見る見
るうちに無念の涙があふれ、鳥となった
『マニュエル』のぶつけようのない怒りと、
自らが味わってきた
嘆き悲しむ鳥の鳴き声となり、辺りに響き渡
っていった。
まるでその鳴き声は、はるか遠く宇宙にま
で
耳にするだけでもいたたまれず、その場にい
た
い思いが深く、深く突き刺さっていったので
ある。
『マニュエル』のその魂の叫びは、しばら
く
本来であれば、幸福な人生を歩めるはずで
あった『マニュエル』。
約束されていたはずの幸せになるべき運命
は、あさましく、
れてしまった。
(やはり。。。そうだったのか。。。)
導光は心の中でそう
『サタン』という
『マニュエル』の人生をそんな形で狂わせて
しまったという真実。
そこまでは、さすがの導光にも完全に見抜
くことはできなかった。
だが、何か良からぬ事態が起こり、
『マニュエル』がそれに巻き込まれたがため
に、壮絶な人生を送ることになってしまった
のではないか。。。
それは、『マニュエル』の過去を読み
ていく中で、かなり早い段階から導光が強く
感じ取っていたことであった。
そして。。。
鋭い霊能力を持つ導光には、すぐに分かっ
たのである。
その『サタン』が、どうしてあえて
『マニュエル』の運命を塗り替えたのか。
(『サタン』は、美しく光り輝く太陽のよ
うな魂を持つ『マニュエル』が許せなかった
のであろう。
いや、正確にはその魂に
手に入れたくてもけっして手に入れること
ができない美しく光輝く魂。
悪魔である『サタン』にとって、それは
から手が出るほど欲しい
その時、急に部屋が暗くなった。
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